デイサービスにおける90kg利用者様の安全な移乗方法：介護職の経験に基づく具体的なアドバイス

デイサービスで働いて数ヶ月経つものです。同じく介護職に関わっている、関わった事がある方に質問させていただきます。よろしくお願いします。勤務先である施設には体重が90kgほどある歩行困難、トイレもほぼ全介助の車椅子使用の女性利用者様がいて、入浴時は機械浴にて行っています。女性職員対応ですので、職員1人で車椅子から機械浴に入るチェアーに移乗することは職員側の体力的に困難なので安全面を考え2人介助にて行っています。その移乗の仕方が1人は身体を、もう1人が足を抱える形で、車椅子からチェアーにスライドする形で行っています。経験がある皆様の施設等ではどのような移乗方法なのか教えていただきたく質問させていただきました。こういったことは言葉での説明は難しいですね…ちなみに、排泄介助時は入浴時と同じく身体と足を抱え、一度車椅子から便座へ横からスライド方式で座らせます。その後パンツ等を脱がせる為に職員1名が利用者様の正面から脇の下へ両腕を入れ持ち上げる形で、辛うじて少しだけ身体が持ち上がっている間にもう1名がパンツ等を素早く下げ、便座に座っていただくといったものです。重さに耐えられず利用者様を落としてしまうと大怪我に繋がりますし、人の命を扱う仕事だと思います。介護に関わってみて大変さが身に沁みています。

重介護者対応：安全な移乗と負担軽減のための具体的な方法

この質問は、デイサービスにおける90kgの重度要介護者様の移乗介助における安全性の確保と、介護職員の身体的負担軽減という、非常に重要な問題提起です。多くの介護現場で直面する課題であり、適切な技術とチームワークが不可欠です。以下、経験に基づいた具体的な移乗方法と、より安全で効率的な介助を実現するためのアドバイスを提示します。

フォーマットB：仮想インタビュー形式

インタビュアー： 〇〇介護福祉士のAさんと、10年以上介護現場で活躍されているBさんにお話を伺います。 90kgの重度要介護者様の移乗介助について、具体的な方法と安全確保のための工夫について教えてください。

Aさん： まず、重要なのは「スライディングボード」の活用です。これは、利用者様と床、もしくは車椅子と移乗機器の間に滑りやすい素材の板を挟んで移乗を行う方法で、職員の負担を大幅に軽減できます。体重の負担を直接的に受けるのではなく、滑らせることで、少ない力で移乗が可能です。当施設では、入浴介助だけでなく、トイレ介助にも積極的に活用しています。

Bさん： Aさんの言う通り、スライディングボードは非常に有効です。さらに、「立ち上がり補助具」や「電動移乗リフト」といった機器の活用も検討すべきです。特に電動移乗リフトは、職員の身体的負担を大幅に軽減し、安全な移乗を確実にサポートします。導入コストはかかりますが、職員の離職防止や、より質の高いケア提供という観点から、費用対効果は高いと言えるでしょう。また、移乗前に利用者様の体位を調整し、「体幹を安定させる」ことも重要です。体幹が安定していれば、職員は少ない力でサポートできます。

インタビュアー： 他に、職員間の連携で工夫されていることはありますか？

Aさん： 「介助手順の明確化と、役割分担の徹底」です。誰が何を担当するのかを事前に明確にし、スムーズな連携を図ることで、ミスを減らし、安全性を高めることができます。また、「声掛け」も重要です。利用者様への声掛けはもちろん、介助者同士でも、状況を共有しながら介助を進めることで、より安全な移乗を実現できます。例えば、「3、2、1、持ち上げます！」といった合図を使うのも効果的です。

Bさん： さらに、「定期的な研修」で、正しい移乗方法を習得し、技術向上を図ることも大切です。また、「記録の徹底」も重要です。移乗時の状況や、利用者様の反応などを記録することで、次回の介助に役立てることができます。もし、事故が発生した場合にも、記録は重要な証拠となります。

インタビュアー： 最後に、これから介護職を目指す方、または現在介護職に従事されている方へのメッセージをお願いします。

Aさん＆Bさん： 重介護者様の介助は、体力的に大変な面もありますが、やりがいのある仕事です。安全な介助を心がけ、チームワークを大切にし、常に技術向上に努めることで、利用者様にとってより良いケアを提供できるはずです。そして、自分の身体を守ることも大切です。無理をせず、困ったことがあれば、すぐに相談しましょう。

より安全な移乗のためのチェックリスト

適切な機器の使用：スライディングボード、立ち上がり補助具、電動移乗リフトなどの活用を検討していますか？
体位調整：移乗前に、利用者様の体幹を安定させるための体位調整を行っていますか？
介助手順の明確化：介助手順を明確化し、役割分担を徹底していますか？
声掛け：利用者様への声掛け、介助者同士での情報共有を行っていますか？
定期的な研修：正しい移乗方法の習得と技術向上のための研修を実施していますか？
記録の徹底：移乗時の状況や利用者様の反応などを記録していますか？
身体的負担の軽減：無理のない介助方法を心がけ、身体的負担を軽減する工夫をしていますか？
相談体制：困ったことがあれば、すぐに相談できる体制が整っていますか？

まとめ

90kgの重度要介護者様の移乗介助は、介護職員にとって大きな負担となる一方で、安全確保が非常に重要です。スライディングボードなどの機器の活用、適切な体位調整、介助手順の明確化、職員間の連携、定期的な研修など、様々な工夫によって、安全で効率的な介助を実現できます。そして、何よりも大切なのは、職員自身の安全を確保することです。無理をせず、困ったことがあれば、すぐに相談しましょう。チームワークと適切な技術を習得することで、利用者様にとってより安全で安心できる介護を提供できるはずです。

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