28年ぶりの再発と認知症の不安…51歳男性が抱える「うつ病からの復職」と「キャリア再構築」への道
28年ぶりの再発と認知症の不安…51歳男性が抱える「うつ病からの復職」と「キャリア再構築」への道
この記事は、28年ぶりに躁うつ病を再発し、現在は電気治療（ECT）で症状が改善しつつも、認知症への不安を抱える51歳男性の方からのご相談に対する、キャリアコンサルタントとしての見解と具体的なアドバイスをまとめたものです。これまでの病歴、現在の状況、そして今後のキャリアと生活への不安を丁寧に分析し、具体的な解決策を提示します。
51歳男性のことで質問させてください。
21歳大学生の時躁うつ病のそう状態発症、その後うつになり入退院をして1年くらいで寛解に至りました。
それから就職し、結婚し、子供も生まれ28年間薬も飲まず、通院もせず一度も発症しなかったので一過性の躁鬱病だと思っていましたが、2年前28年ぶりに大学生の時と同じ症状が出て入院しました。
そう状態は8か月くらい続き、その後退院して一度は復職(軽減勤務で）したのですが、今度はうつになり休職となりました。
28年前と違うのは、このうつの症状が非常に重く、徐々にではありますが、会話不全、記憶低下、簡単な家事もできなくなり、失禁、空笑、幻覚などまで出て入院となりました。
入院してからは食事も自分ではできなくなり、起き上がらなくなり、寝たきりで半年が過ぎ、そのせいで足首が固まってあるけなくなりました。
一時は水も飲まなくなり、全く言葉もしゃべらなくなりました。
薬はいろいろな処方を試した見たのですがいずれも全く効き目なく、最後の望みをかけて転院して電気治療（ＥＣＴ）を始めたところ、7~8回目くらいから顕著な効き目が出てきて、全くふつうの状態に戻ってきたようです。
主治医によるとＥＣＴ直後は、たびたびこのように調子がよくなるが、安定はなかなかしないようです。
先日は会話ができるようになったのでいろいろ質問してみたのですが、しゃべれなかったり寝たきりだったときの記憶はまったくないようです。
ＣＴ、ＭＲＩ、ＳＰＥＣＴ検査の結果、前頭葉と側頭葉がわずかに委縮し血流が悪くなっている部分も見られるといわれ、今は一時的にＥＣＴで回復してもいずれ認知症のようになってしまうのでは、と不安です。
似たような質問を捜し、あなた様のご回答が非常に希望を持てる内容であったのと、精神科にお勤めであると拝見し、このようなケースでもうつ病から回復してふつうに生活できるようになれる可能性があるのかお聞きしたくて初めて質問いたしました。
2年前の発症から現在まで様々な文献で躁うつ病について読み漁りましたが、このようなケースはどこにも掲載されておらず、主治医も首をかしげるばかりで、躁うつ病だけの症状ではなく認知症も考えられるが、それも考えうる症状を消去していってのことで断定はできない、と非常にあいまいです。
もし全島側頭葉変性症であるなら、難病指定もされているのでしかるべき手続をとる準備もしたいのですが、まだＥＣＴ治療の途中であり診断書は書けないとのことなので何もできず時間ばかりが過ぎます。
家族は生活に困り会社退職も自宅売却にも本人の意思確認がとれず、生活費のめどが全く立たず、どうやって生きていけばいいのか途方にくれています。
今は年収300万ほどの妻の収入と実家の援助でなんとか暮らしています。
1. 現状の整理と問題点の明確化
ご相談ありがとうございます。51歳男性の方の、28年ぶりの躁うつ病再発、その後の重篤なうつ症状、ECT治療による回復、そして認知症への不安という、非常に複雑な状況について、深く理解いたしました。まずは、現状を整理し、問題点を具体的に見ていきましょう。
- 病状の不安定さ: ECT治療の効果は一時的であり、症状の再発リスクが高いこと。
- 認知機能への不安: 検査結果から、認知症の可能性が示唆されていること。
- 経済的な問題: 治療費、生活費、今後の生活設計への不安。
- 家族への負担: 妻の収入と実家の援助に頼る状況、今後の生活の見通しが立たないこと。
- 診断の確定の遅れ: 診断が確定せず、適切な対応が取れないこと。
これらの問題が複雑に絡み合い、ご本人だけでなく、ご家族も大きな不安を抱えていることがわかります。しかし、絶望する必要はありません。適切な対応とサポートがあれば、必ず道は開けます。
2. 精神疾患からの回復とキャリア再構築への道筋
ご相談者様の状況は確かに困難ですが、回復の可能性を信じ、具体的な対策を講じていくことが重要です。以下に、回復とキャリア再構築に向けた具体的なステップを提示します。
2-1. 治療の継続と専門家との連携
まず何よりも、現在のECT治療を継続し、主治医との密な連携を保つことが重要です。治療の効果を最大限に引き出し、症状の安定を目指しましょう。同時に、以下の点に注意してください。
- 主治医とのコミュニケーション: 治療の進捗状況、副作用、今後の見通しについて、積極的に質問し、理解を深めましょう。
- セカンドオピニオンの検討: 複数の専門家の意見を聞くことで、治療方針への理解を深め、より適切な治療法を見つけることができる場合があります。
- 精神科医以外の専門家との連携: 認知症の可能性も考慮し、神経内科医や認知症専門医との連携も検討しましょう。
2-2. 認知機能の評価と対策
認知機能への不安を解消するためには、現状を正確に把握し、適切な対策を講じることが重要です。
- 認知機能検査の実施: 定期的に認知機能検査（MMSE、WAIS-IIIなど）を受け、認知機能の状態を把握しましょう。
- リハビリテーション: 認知機能の低下を抑制するために、認知リハビリテーションや脳トレなどのプログラムを取り入れましょう。
- 生活習慣の見直し: バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠など、生活習慣を改善することで、認知機能の維持・向上を目指しましょう。
2-3. 経済的な問題への対策
経済的な問題は、精神的な負担を増大させる要因となります。以下の対策を講じ、生活の安定を図りましょう。
- 傷病手当金や障害年金の申請: 休職中の収入を補うために、傷病手当金や障害年金の申請を検討しましょう。
- 就労支援サービスの利用: 復職や転職に向けて、就労移行支援事業所などの就労支援サービスを利用しましょう。
- 家計の見直し: 専門家（ファイナンシャルプランナーなど）に相談し、家計の見直しを行い、無駄な支出を削減しましょう。
- 家族との協力: 家族と協力し、今後の生活費について話し合い、具体的な計画を立てましょう。
2-4. キャリア再構築に向けた準備
復職や転職に向けて、段階的に準備を進めていくことが重要です。焦らず、ご自身のペースで進めていきましょう。
- 自己分析: これまでの経験やスキル、強み、弱みを整理し、自分に合った職種や働き方を検討しましょう。
- キャリアカウンセリング: キャリアコンサルタントに相談し、キャリアプランの作成や、転職活動のサポートを受けましょう。
- スキルアップ: 必要なスキルを習得するために、資格取得や研修への参加を検討しましょう。
- 情報収集: 興味のある職種や業界について、情報収集を行い、企業研究を行いましょう。
- 復職支援プログラムの活用: 企業によっては、復職支援プログラムを提供しています。利用できる場合は、積極的に活用しましょう。
3. 具体的なキャリアプランの提案
ご相談者様のこれまでの経験や、現在の状況を踏まえ、具体的なキャリアプランを提案します。ただし、あくまでも一例であり、ご自身の状況に合わせて柔軟に検討してください。
3-1. 復職支援プログラムを活用した、元の職場への復帰
もし、元の職場が復職支援プログラムを提供している場合、まずはこれを利用し、段階的に復職を目指すのが良いでしょう。軽減勤務から始め、徐々に業務量を増やしていくことで、無理なく職場に慣れていくことができます。
- メリット: 慣れた環境で、これまでの経験を活かせる。
- デメリット: 職場環境によっては、ストレスを感じる可能性がある。
- ポイント: 主治医や産業医と連携し、無理のない範囲で業務を行う。
3-2. 転職によるキャリアチェンジ
元の職場への復帰が難しい場合、転職も選択肢の一つです。これまでの経験を活かせる職種や、ご自身の興味のある分野に挑戦することも可能です。
- 事務職: コミュニケーション能力や、事務処理能力を活かせる。
- IT関連職: プログラミングやウェブデザインなど、スキルを習得することで、在宅勤務も可能。
- カウンセラー: 自身の経験を活かし、同じような悩みを抱える人々を支援する。
転職活動の際には、以下の点に注意しましょう。
- 病状を正直に伝える: 採用担当者に、病状や治療状況を正直に伝え、理解を得ることが重要です。
- 無理のない働き方を選ぶ: 勤務時間や業務内容など、無理のない働き方を選びましょう。
- サポート体制の確認: 企業が、精神疾患のある従業員に対するサポート体制（相談窓口、休暇制度など）が整っているか確認しましょう。
3-3. 在宅ワークという選択肢
在宅ワークは、自分のペースで仕事を進めることができ、通勤の負担がないため、精神的な負担を軽減することができます。
- メリット: 自分のペースで仕事ができる、通勤の負担がない。
- デメリット: 自己管理能力が必要、孤独を感じやすい。
- 職種例: Webライター、プログラマー、Webデザイナー、データ入力など。
在宅ワークを始める際には、以下の点に注意しましょう。
- 自己管理能力の向上: 時間管理や、集中力を高めるための工夫が必要。
- コミュニケーション能力の維持: オンラインでのコミュニケーションスキルを磨く。
- 環境整備: 仕事に集中できる環境を整える。
4. メンタルヘルスケアと家族へのサポート
精神疾患からの回復には、メンタルヘルスケアが不可欠です。また、ご家族のサポートも重要です。以下に、具体的なアドバイスを提示します。
4-1. メンタルヘルスケア
- 定期的なカウンセリング: 専門家（精神科医、臨床心理士など）によるカウンセリングを受け、心のケアを行いましょう。
- ストレスマネジメント: ストレスの原因を特定し、自分に合ったストレス解消法（運動、趣味、瞑想など）を見つけましょう。
- 休息と睡眠の確保: 十分な休息と睡眠を確保し、心身の疲労を回復させましょう。
- 規則正しい生活: 食事、睡眠、運動など、規則正しい生活を送ることで、心身のバランスを整えましょう。
- サポートグループへの参加: 同じような悩みを持つ人々と交流し、情報交換や励まし合いを行いましょう。
4-2. 家族へのサポート
- 情報共有: 病状や治療状況について、家族と情報共有し、理解を深めましょう。
- 家族カウンセリング: 家族関係の改善や、家族間のコミュニケーションを円滑にするために、家族カウンセリングを受けましょう。
- 休息時間の確保: 介護やサポートに疲れたときは、休息を取り、心身の負担を軽減しましょう。
- 専門家への相談: 困ったことや不安なことがあれば、専門家（精神科医、ソーシャルワーカーなど）に相談しましょう。
ご家族のサポートは、ご本人の回復にとって非常に重要です。ご家族もまた、精神的な負担を抱えている可能性があります。互いに支え合い、協力し合うことが、困難を乗り越えるための力となります。
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5. まとめ：希望を捨てずに、一歩ずつ進んでいきましょう
51歳男性の方の、躁うつ病再発と認知症への不安という、非常に困難な状況について、様々な角度からアドバイスをさせていただきました。現状は厳しいかもしれませんが、決して絶望する必要はありません。治療を継続し、専門家との連携を密にし、ご自身のペースで一歩ずつ進んでいくことが重要です。
キャリア再構築に向けては、自己分析、キャリアカウンセリング、スキルアップ、情報収集など、様々な準備が必要です。焦らず、ご自身の状況に合わせて、最適なプランを立てていきましょう。また、メンタルヘルスケアを怠らず、ご家族との協力体制を築くことも大切です。
今回のケースは、非常に複雑で、専門的な知識とサポートが必要となります。しかし、諦めずに、積極的に行動することで、必ず道は開けます。あなたの未来が明るいものとなるよう、心から応援しています。
もし、具体的なキャリアプランや転職活動について、さらに詳しいアドバイスが必要な場合は、お気軽にご相談ください。あなたの状況に合わせて、最適なサポートを提供させていただきます。
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