脳梗塞による後遺症からの仕事復帰：家族を支え、希望を実現するための具体的な方法
脳梗塞による後遺症からの仕事復帰：家族を支え、希望を実現するための具体的な方法
今回の相談内容は、ご自身の父親が脳動静脈奇形による手術を受け、その後遺症とてんかん発作の影響で仕事に復帰できず、生活に困窮している状況についてです。介護保険の申請や生活保護の検討、そして父親の仕事への強い希望と、家族としての複雑な思いが交錯しています。以下に、ご相談内容を引用します。
乱文での質問で失礼します。
去年の夏に父(現在57歳)先天性脳動静脈奇形から出血し開頭手術をしました。左後頭葉。後遺症は右同名半盲(両目の右側が見えない)と、軽度の見当識障害、軽度の言語障害。1か月ほどで退院し、リハビリは通院、経過は良好。仕事は型枠大工ですが以前のようにとはいかずとも現場に復帰したりしてました。ただ数字が得意だったのに計算もできなくなり、字を書くのも時間がかかります。構想の部分も後遺症にあるみたいです。
しばらくは順調だったのですが、3月にてんかん発作を起こしてからまた仕事ができなくなりました。その後四月にまたでかいてんかん発作をおこし、2週間程は会話もほぼできませんでした。すぐパニックを起こす上に、言いたいことも言えない、聞いたことが理解できない。目の前にあることが理解できない、自分が今何をしているのか、何をしていたのか、何をしたいのか、何を伝えたいのかもわからない。それに加え右手の痙攣発作。
いまはようやく落ち着いて通常に戻りましたが、やっとこさ自分の名前と住所が書けるくらい。近場の知ってる道なら散歩もできます。
ですが、収入がゼロな上に、泌尿器疾患、薬による蕁麻疹などで現在、脳外科、泌尿器科、皮膚科にかかっています。
いま現在全く仕事はできませんが、近々(いつになるかわかりませんが)仕事復帰したい気持ちは強いようです。
仕事復帰したいと言っていても、現在生活が苦しくなってきました。母も仕事してますが、父の病院に行くために休むことが多いため10万切るときもあります。
実家は二世帯で二階に兄夫婦が住んでますが、仲も悪く全くあてになりません。実家の名義は兄の名義。兄は事情があり戸籍は母の父に養子という形で戸籍上は別です。私は結婚して子供もいますが最近家を買ったので金銭的援助はできません。
母は突発性難聴で片耳がほぼ聞こえないので、父の病院には付き添いで私が行って話を聞いています。
父は個人経営で一応社長、働いてる人も数名います。
父の収入はなく、社員の方は他の班と一緒に働かせてもらい、社員の方にはなんとか給料を払っています。
でも収入がないのにかかる科は増え、支出が増えるだけで生活はどんどん厳しくなってきてます。このままでは病院にも通えません。
介護保険の申請は今している最中で、来週自宅訪問です。
懸念しているのが、介護保険の認定が降りても仕事はできるのか。生活保護をしたら廃業届けを出さなければならないのか。また仕事はできるのか。
父は毎日状態が違います。その日その日でかなり左右されています。
私としてはすぐにでも使えるものは申請して国や市区町村からお金を頂いて生活の支持をと思っていますが、父はそういったものは一切使いたくない。仕事がしたいといいはります。ですがすぐに仕事復帰して今までの収入を得られるわけではありません。母も父の面倒で疲れています。なのによるも働かなければといっているので、母に倒れられると私たちではどうしようもなくなります。
どうしたらいいのでしょうか…
説得するにも2人とも頑固で絶対に頷きません。
生活も苦しくなってきたので助けてとはっきりといってくれればいいのに、周りには大丈夫の一点張り。娘の私にさえ助けてとは絶対にいいません。
助けてほしいといえばなにかしら手立てがあるかもしれないのに…
かといって見捨てることもできません。
何かアドバイスを下さい。
乱文の上に長文で申し訳ありません。よろしくお願いします。
この状況を打開するために、いくつかの段階的なアプローチと、具体的な対策を提案します。まず、現状の整理と問題点の明確化から始め、利用できる制度や支援策を検討し、最終的には父親の仕事復帰に向けた具体的なステップを提示します。
1. 現状の整理と問題点の明確化
まず、現状を客観的に整理し、問題点を明確にすることが重要です。以下に主な問題点をまとめます。
- 経済的な困窮: 父親の収入がなく、医療費や生活費が不足している。
- 健康問題: 脳梗塞の後遺症に加え、てんかん発作、泌尿器疾患、皮膚科疾患など、複数の健康問題を抱えている。
- 精神的な負担: 父親は仕事への強い意欲があるものの、後遺症や発作により、その実現が困難になっている。また、家族も精神的な負担を抱えている。
- 家族関係: 母親も父親の介護と仕事で疲弊しており、兄夫婦からの支援は期待できない。
- 情報不足と制度理解の不足: 利用できる制度や支援策について、情報が不足している。
2. 利用できる制度と支援策の検討
次に、利用できる制度や支援策を検討します。これらは、経済的な支援だけでなく、父親の健康管理や仕事復帰をサポートするための重要な手段となります。
2.1. 介護保険の活用
現在、介護保険の申請中とのことですので、まずは認定結果を待ちましょう。介護保険の認定が受けられれば、以下のようなサービスを利用できます。
- 訪問介護（ホームヘルプサービス）: 身体介護や生活援助を受けられます。
- 訪問看護: 健康状態の観察や医療処置を受けられます。
- 通所リハビリテーション（デイケア）: リハビリや機能訓練を受けられます。
- 短期入所生活介護（ショートステイ）: 短期間の入所により、家族の負担を軽減できます。
介護保険の利用は、父親の健康管理をサポートし、家族の負担を軽減する上で非常に重要です。
2.2. 医療費の補助制度
医療費の負担を軽減するための制度も活用しましょう。
- 高額療養費制度: 1ヶ月の医療費が自己負担限度額を超えた場合、超過分が払い戻されます。
- 自立支援医療（精神通院医療）: 精神疾患の治療にかかる医療費の自己負担が軽減されます。てんかん発作があるため、対象となる可能性があります。
- 難病医療費助成制度: 特定の難病に罹患している場合、医療費の自己負担が軽減されます。
これらの制度を利用することで、医療費の負担を大幅に軽減できます。詳細については、お住まいの市区町村の窓口や、医療機関にご相談ください。
2.3. 生活保護の検討
生活保護は、生活に困窮している場合に、最低限の生活を保障するための制度です。生活保護の申請を検討する際には、以下の点に注意が必要です。
- 資産の活用: 預貯金や不動産などの資産がある場合は、原則として活用する必要があります。
- 親族からの扶養: 親族からの扶養が可能な場合は、扶養義務者が扶養に協力することが求められます。
- 就労の可能性: 就労できる能力がある場合は、就労努力が求められます。
生活保護の申請は、父親の意向や、今後の仕事復帰の可能性などを考慮して慎重に検討する必要があります。生活保護を受けることになった場合でも、仕事復帰を目指すことは可能です。ただし、廃業届を出す必要はありません。生活保護を受けながら、就労支援を利用し、仕事を探すこともできます。
2.4. その他の支援策
上記以外にも、利用できる支援策があります。
- 障害者手帳の申請: 身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳を取得することで、様々な福祉サービスや支援を受けられます。
- 就労移行支援事業: 障害のある方の就労を支援するサービスです。職業訓練や就職活動のサポートを受けられます。
- 地域包括支援センター: 高齢者の総合的な相談窓口です。介護保険に関する相談や、様々な福祉サービスの紹介を受けられます。
3. 父親の仕事復帰に向けた具体的なステップ
父親の仕事復帰を支援するためには、段階的なアプローチが必要です。以下に具体的なステップを提示します。
3.1. 健康状態の安定化
まずは、父親の健康状態を安定させることが最優先です。以下の対策を行いましょう。
- 定期的な通院と服薬: 医師の指示に従い、定期的に通院し、薬をきちんと服用する。
- リハビリテーション: 後遺症による身体機能の低下を改善するために、リハビリテーションを継続する。
- 休息と睡眠: 十分な休息と睡眠を確保し、体力の回復を図る。
- ストレス管理: ストレスを軽減するための対策（趣味、リラックスできる時間など）を取り入れる。
3.2. 職業能力の評価と訓練
次に、父親の職業能力を評価し、必要に応じて訓練を行うことが重要です。
- 職業相談: ハローワークや障害者職業センターで、職業相談を受け、父親の適性や能力を評価してもらう。
- 職業訓練: 就労移行支援事業などで、職業訓練を受け、新しいスキルを習得したり、既存のスキルを再確認する。
- 作業能力の評価: 以前の仕事内容を考慮し、現在の能力で可能な作業内容を検討する。
3.3. 仕事の選択肢の検討
父親の健康状態や能力、希望などを考慮し、仕事の選択肢を検討します。以下の点を考慮しましょう。
- 身体的な負担: 身体的な負担が少ない仕事を選ぶ。
- 柔軟な働き方: 在宅ワークや短時間勤務など、柔軟な働き方のできる仕事を探す。
- 得意なことの活用: 以前の経験や得意なことを活かせる仕事を探す。
- 新しいスキルの習得: 必要に応じて、新しいスキルを習得するための訓練を受ける。
具体的な仕事の選択肢としては、以下のようなものが考えられます。
- 在宅ワーク: データ入力、Webライティング、オンラインアシスタントなど。
- 軽作業: 倉庫内作業、梱包作業など。
- 事務職: 事務補助、データ入力など。
- 清掃: 清掃スタッフなど。
- 個人事業主としての働き方: 経験を活かしたコンサルティングや、オンラインでの情報発信など。
3.4. 就職活動のサポート
就職活動をサポートするために、以下の対策を行いましょう。
- 履歴書・職務経歴書の作成: 障害や後遺症について、正直に記載し、できることや強みをアピールする。
- 面接対策: 面接で、自分の状況を理解してもらい、仕事への意欲を伝えるための練習をする。
- 求人情報の収集: ハローワークや求人サイト、障害者専門の求人サイトなどを活用して、求人情報を収集する。
- 就職支援サービスの利用: 就労移行支援事業や、障害者就業・生活支援センターなどの就職支援サービスを利用する。
3.5. 職場との連携
就職後も、職場との連携を密にすることが重要です。
- 障害の理解: 職場に、父親の障害や後遺症について理解してもらう。
- 合理的配慮: 必要な合理的配慮（作業環境の調整、業務内容の変更など）を求める。
- 定期的なコミュニケーション: 上司や同僚と定期的にコミュニケーションを取り、困ったことや不安なことを相談する。
- 専門機関との連携: 必要に応じて、主治医や就労支援機関と連携し、サポート体制を構築する。
4. 家族へのサポート
父親のサポートだけでなく、家族へのサポートも重要です。母親の負担を軽減するために、以下の対策を行いましょう。
- 情報共有: 父親の状況や、利用できる制度について、家族で情報を共有する。
- 役割分担: 介護や家事の役割分担を明確にし、母親の負担を軽減する。
- 休息時間の確保: 母親が休息できる時間を確保し、心身の健康を保つ。
- 相談窓口の活用: 専門家や相談窓口に相談し、アドバイスを受ける。
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5. 父親とのコミュニケーション
父親とのコミュニケーションも重要です。以下の点に注意して、コミュニケーションを図りましょう。
- 共感: 父親の気持ちに寄り添い、共感する姿勢を示す。
- 希望を尊重: 父親の仕事への希望を尊重し、可能な範囲で実現をサポートする。
- 現実的なアドバイス: 現実的なアドバイスをしつつ、希望を失わせないようにする。
- 感謝の気持ち: 父親への感謝の気持ちを伝え、励ます。
6. まとめ
脳梗塞の後遺症からの仕事復帰は、困難な道のりですが、適切な支援と対策を行うことで、希望を実現することができます。まずは、現状を整理し、利用できる制度や支援策を最大限に活用しましょう。そして、父親の健康状態を安定させ、職業能力を評価し、適切な仕事の選択肢を検討します。家族一丸となって、父親の仕事復帰をサポートし、明るい未来を切り開きましょう。
このアドバイスが、少しでもお役に立てれば幸いです。困難な状況ではありますが、諦めずに、一歩ずつ進んでいくことが大切です。応援しています。
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