介護とキャリア：77歳母親の退院後の選択肢と費用 – 転職コンサルタントが解説
介護とキャリア：77歳母親の退院後の選択肢と費用 – 転職コンサルタントが解説
この記事では、77歳の後期高齢者であるお母様の介護について、退院後の選択肢と費用に関するご相談にお答えします。心筋梗塞、冠動脈バイパス手術、意識障害からの回復という状況を踏まえ、ご家族が直面するであろう様々な課題について、具体的なアドバイスを提供します。介護保険制度や利用できるサービス、費用の目安など、具体的な情報を通じて、ご家族が最適な選択をできるようサポートします。
77歳後期高齢者の母親についてです。心筋梗塞→冠動脈バイパス手術→意識障害となり、今月に入り、ようやく意識がほぼ戻りました。(気管切開してます) 今月末に転院しますが、発症後2ヶ月以内を過ぎてしまったため、回復期病院へは転院出来ません。ただ、病院側からは転院先へ「リハビリ目的の転院だと強く言ってあるので大丈夫です」と言われてます。
まだ少し先の話にはなるとは思うのですが…退院後の事で、どうするのが一番良いのか悩んでいます。もちろんリハビリである程度でも回復して自分の足で歩いて退院してくれたら、というのが一番の願いですが、もしそうでなかった場合…自宅で介護するのか…長期滞在出来る病院に入院させるのか…施設に入れるのか…現在の状況のままだった場合、費用もどの位かかるのか大体で良いので教えて下さい。色んなサイトを見ても○段階とかあって意味が分かりませんでした。
【現状】
- 母は年齢77歳の後期高齢者
- 認知症なし
- 気管切開(殆ど酸素のみ、たまに酸素濃度が落ちた時に人工呼吸器で補助をしている)
- 歩行不能(車椅子に1～2時間座るのがやっと)
- 尿管は数日前に外してオムツで様子見
- 鼻から管を入れて栄養だったのを先週からゼリーやヨーグルト、ムース食で様子見していたが昨日見たら、また鼻から管を入れての栄養に戻っていた。
- 嚥下に関しては恐らく問題ないとは言われてます。
【家族構成・父との2人暮らし】
- 2人とも国民年金無加入で無年金。
- 父も75歳で後期高齢者ですが、職人で昔ほどではないですが…今でも月に15日位は働いてはいます。
- 年収は総支給で300万程度・手取りだと200万程度。
【その他】
- 病院では一般(高額医療限度額は57,600円)でした。
- 2月14日に介護保険の認定の方が病院に見に来るそうです。
- 3月中旬には判定が出るとの事でした。
- 現状の入院費(12万程)は妹が全負担しています。(月収20万程度なのに申し訳ないです)
- 姉の私は…持病が沢山あり、働いておらず自分自身が入退院を繰り返している状態です。
はじめに：状況の整理と課題の明確化
ご相談ありがとうございます。77歳のお母様の状況、ご家族の経済状況、そしてご自身の健康状態を考慮すると、退院後の選択肢は非常に多岐にわたります。まずは、現状を整理し、どのような課題があるのかを明確にすることから始めましょう。
お母様の状況
- 心筋梗塞、冠動脈バイパス手術後の意識障害からの回復途上
- 気管切開、歩行不能、栄養摂取方法の不安定さ
- 認知症がないことは大きな強み
ご家族の状況
- ご本人の年齢と健康状態
- 父親も高齢で、介護の負担が大きい可能性がある
- 経済的な制約（年金未加入、収入の状況）
- 妹様の経済的負担
- ご自身の健康状態
これらの状況を踏まえ、以下の3つの選択肢を中心に検討していくことになります。
- 自宅介護
- 施設への入所
- 長期入院できる病院への入院
1. 自宅介護の可能性と課題
自宅介護は、ご本人が慣れ親しんだ環境で生活できるという大きなメリットがあります。しかし、現在の状況では、自宅介護には多くの課題が伴います。
メリット
- 慣れ親しんだ環境での生活
- 家族との密なコミュニケーション
- 費用を抑えられる可能性がある
課題
- ご本人の身体状況（気管切開、歩行不能など）に対する専門的なケアが必要
- 介護者の負担が大きい（特に父親の年齢と健康状態を考慮すると）
- 24時間体制での対応が必要になる場合がある
- 医療的な処置が必要な場合、対応が難しい
自宅介護を検討する上でのポイント
- 介護保険サービスの活用： 訪問介護、訪問看護、デイサービスなどの介護保険サービスを最大限に活用し、介護者の負担を軽減する必要があります。
- 住宅環境の整備： バリアフリー化、介護用ベッドの設置など、安全で快適な生活環境を整える必要があります。
- 家族の協力体制： 父親だけでなく、妹様や他の親族との協力体制を築くことが重要です。
- 医療機関との連携： 定期的な往診、緊急時の対応など、医療機関との連携を密にすることが不可欠です。
2. 施設への入所
施設への入所は、専門的なケアを受けながら生活できるというメリットがあります。様々な種類の施設があり、ご本人の状態や希望、ご家族の状況に合わせて選択することができます。
メリット
- 24時間体制での専門的なケア
- 医療的なサポート
- 介護者の負担軽減
- 他の入居者との交流
課題
- 費用が高い
- 入居待ちが発生する場合がある
- 環境の変化に対する適応が必要
施設の種類の例
- 特別養護老人ホーム（特養）： 介護度が重い方が対象。費用は比較的安いが、入居待ちが多い。
- 介護老人保健施設（老健）： リハビリテーションに重点を置いた施設。在宅復帰を目指す。
- 介護付き有料老人ホーム： 24時間介護体制、食事や生活支援サービスが充実。費用は高い。
- 住宅型有料老人ホーム： 介護サービスは外部の事業者に委託。自立度の高い方が対象。
施設を選ぶ上でのポイント
- ご本人の状態： 介護度、医療的なケアの必要性などを考慮して、適切な施設を選ぶ。
- 費用： 月額費用、入居一時金などを確認し、ご家族の経済状況に合った施設を選ぶ。
- 施設の雰囲気： 見学に行き、施設の雰囲気、スタッフの対応などを確認する。
- サービス内容： どのようなサービスが提供されているのか、詳細を確認する。
3. 長期入院できる病院への入院
長期入院できる病院は、医療的なケアが必要な場合に適しています。リハビリテーションを受けながら、状態の回復を目指すことができます。
メリット
- 医療的なケアが充実
- リハビリテーションを受けられる
- 介護者の負担軽減
課題
- 費用が高い
- 病院によっては、長期入院が難しい場合がある
- 環境の変化に対する適応が必要
長期入院できる病院の種類
- 療養病床： 慢性的な疾患や、医療的なケアが必要な方が対象。
- 回復期リハビリテーション病棟： リハビリテーションに重点を置いた病棟。
- 介護医療院： 医療と介護の両方の機能を持つ施設。
病院を選ぶ上でのポイント
- 医療体制： 必要な医療ケアが提供されているかを確認する。
- リハビリテーション： リハビリテーションのプログラム、設備などを確認する。
- 費用： 入院費用、食事代などを確認する。
- 面会： 面会時間、面会方法などを確認する。
4. 介護保険の申請と認定について
介護保険サービスを利用するためには、介護保険の申請を行い、要介護認定を受ける必要があります。2月14日に介護保険の認定調査が行われるとのことですので、3月中旬には結果が出る見込みです。
介護保険の申請方法
- 市区町村の窓口に申請： お住まいの市区町村の介護保険担当窓口に申請します。
- 認定調査： 調査員が自宅を訪問し、心身の状態や生活状況について調査を行います。
- 審査・判定： 調査結果に基づき、介護認定審査会で審査・判定が行われます。
- 結果通知： 要介護度（要支援1～2、要介護1～5）が通知されます。
要介護度と利用できるサービス
- 要支援1・2： 比較的軽度の介護が必要な方が対象。訪問介護、通所介護などのサービスを利用できます。
- 要介護1～5： より重度の介護が必要な方が対象。訪問介護、通所介護、施設入所など、様々なサービスを利用できます。
5. 費用の目安
費用の目安は、選択肢によって大きく異なります。ここでは、それぞれの選択肢における費用の目安を概算します。あくまで目安であり、個々の状況によって変動することをご了承ください。
自宅介護の場合
- 介護保険サービス利用料： 要介護度によって異なりますが、自己負担は原則1割～3割です。
- 訪問介護：1回あたり数百円～数千円
- デイサービス：1日あたり数千円
- その他の費用： オムツ代、医療費、食費など。月数万円～
施設入所の場合
- 月額費用： 施設のタイプによって異なります。
- 特別養護老人ホーム：月額10万円～20万円程度
- 介護付き有料老人ホーム：月額20万円～40万円以上
- 入居一時金： 施設のタイプによっては、入居時に一時金が必要な場合があります。
長期入院できる病院の場合
- 入院費用： 医療保険の自己負担（高額療養費制度を利用可能）
- 高額医療費制度を利用した場合、自己負担額は月額57,600円が上限
- 食費、日用品費： 月数万円程度
ご家族の経済状況を考慮した上で、費用を比較検討することが重要です。
6. 妹様の負担軽減について
妹様が経済的な負担を抱えている状況は、非常に心配です。ご家族で協力して、妹様の負担を軽減する方法を検討しましょう。
- 介護費用の分担： 妹様だけでなく、他の親族（姉であるあなた）も含めて、介護費用を分担することを検討しましょう。
- 経済的な支援： 妹様の経済的な負担を軽減するために、金銭的な支援を検討することもできます。
- 情報共有： 介護に関する情報を共有し、妹様が一人で抱え込まないようにサポートしましょう。
7. 今後の具体的なステップ
退院後の選択肢を決定するために、以下のステップで進めていきましょう。
- 介護保険認定の結果を確認： 3月中旬に結果が出たら、要介護度を確認し、利用できるサービスを把握しましょう。
- 情報収集： 各選択肢について、さらに詳しい情報を収集しましょう。
- 自宅介護：ケアマネジャーに相談し、具体的なサービス内容や費用について相談しましょう。
- 施設：近隣の施設を見学し、費用やサービス内容を確認しましょう。
- 病院：長期入院できる病院について、情報収集しましょう。
- 家族会議： 父親、妹様、そして可能であればご本人も交えて、家族会議を開き、それぞれの希望や意見を共有しましょう。
- 専門家への相談： ケアマネジャー、医師、ソーシャルワーカーなど、専門家にも相談し、アドバイスを受けましょう。
- 最終決定： 収集した情報と家族の意見を総合的に考慮し、最適な選択肢を決定しましょう。
これらのステップを踏むことで、ご家族にとって最善の選択ができるはずです。
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8. まとめ：最適な選択のために
77歳のお母様の退院後の選択肢は、ご本人の状態、ご家族の状況、そして経済的な状況を総合的に考慮して決定する必要があります。介護保険サービスの活用、施設の選択、長期入院できる病院の検討など、様々な選択肢を比較検討し、ご家族にとって最善の選択をしてください。そして、専門家のアドバイスを受けながら、一つ一つ課題を解決していくことが重要です。応援しています。
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