病院での身体拘束に関する悩み:家族としてできることとは?介護のプロが教える、尊厳を守るための具体的な対策
病院での身体拘束に関する悩み:家族としてできることとは?介護のプロが教える、尊厳を守るための具体的な対策
今回の記事では、85歳のお祖母様の入院中の身体拘束に関するご相談について、介護の専門家としての視点から、具体的なアドバイスを提供します。ご家族が直面している問題に対し、どのように対応すれば、お祖母様の尊厳を守りながら、より良いケアを受けられるように支援できるのか、一緒に考えていきましょう。
病院で入院中の身体拘束について、なにかアドバイスいただきたいです。
私の祖母で、85歳です。出掛ける際、家の玄関の段差で躓いて転倒して、大臀部骨折?しました。手術してボルトを入れたのですが、糖尿病もあり安定しないようで。ボルトを入れた部分が膿んでしまい、何度か膿を洗浄?するために同じ箇所を手術しています。
入院する前までは一人暮らしをしており、週に1〜2回 叔父が買い物などに連れ出していました。それ以外は1人で自立して生活をしておりました。私も私の母(祖母の長女)も近くに住んでいて、たまに遊びに行ったり顔出したりしておりました。同じ話を繰り返してしたり…などはありましたが、それは70代くらいからあったし、元から人付き合いが苦手な人なので割りと籠っていて、物忘れや少しボケてきてる部分もあったのかな?とは思いますが、日常生活は出来ていたので、認知症ではなかったと思います。
ですが、今まで一人暮らししていて身辺自立していたため、病院に入院してからも1人で勝手にトイレに行こうとしたり、立ちあがろうとしたりして病院内で何度か転倒したようです。(ナースコール押しても誰も来ないため、勝手に行こうとした) 体格が大きくて体力もあるため、骨折していても補助具?を使って1人で歩行してしまったそうです。また、元から睡眠が浅く、夜に何度も起きていたこともあり、病院内で不安感も強く、夜中にベッドを出て廊下を歩いてしまったこともあるようです。それが、徘徊とみなされて、で、今回 お見舞いに行ったら、手にはミトンをされて、手足と腹部の拘束がされていました。
祖母本人に聞いたところ、トイレに行きたいがナースコールを押しても誰も来てくれない。座ろうと動いただけでも怒られる。(転倒防止のためセンサーマットが敷かれてました) 忙しいからと、オムツにおしっこしろと怒鳴られる。で、恐らくですがトイレコールが酷かった&勝手に行こうとすることから、カテーテルで導尿されていました。前回行った時は、カテーテルも拘束もなかったです。カテーテルになってから更に対応が酷くなり、カテーテルだからトイレは行かなくて良いと怒鳴られ、昼間も動けないように更に拘束されるようになったと。腕はアザだらけでした。点滴を抜いたり、カテーテルを抜いたりはしてないのですが、両手ミトンをされると言っていました。喉乾いても飲み物も飲めないし、人としての尊厳を失う、悔しいと言っていました。
病院が少し離れたところにあり、私の母は車の運転ができないため、1人で頻繁に行くことができません。母は3人兄弟で、母の他の兄弟が週一くらいで行ってるようですが、仕事もあるため中々面会に行けないようです。孫の私も、小さい子供がいるので連れて行けないし(入れない)、面会時間が15時からなので主人が休みの日じゃないと面会に行かれず。。という感じです。
私含め、家族は今まで祖母と接してきた感じで、認知症ではないと思っています。介護サービスを利用していましたが(元から足が悪くて1人だと自宅のお風呂は段差があって厳しかったため)、要支援1しか取れませでした。今回、退院しても1人での生活は無理なので(ボルトの状態によりますが自力歩行不可のため)、リハビリ施設に移動(転院)するか、老人ホームに入居するかになります。それで歩行不可の状態で、要介護2の認定です。私自身、介護施設で働いていた経験があり、何となくどのくらいか分かるのですが、客観的に見たとしても認知症と言い切るにはちょっとどうなのかな?と感じます。
病院側は、認知症扱い、身体拘束(しかも報告はなかったと聞きました)、ナースコール押しても誰も対応しない、怒鳴るなど、、介護業界にいたので、確かに大変さは分かるし、この手の患者がそういう扱いを受けるのは分かっています。けど、、やはり実際に身内がこうなると、ちょっとどうなんだろう?と思ってしまって。。
安全のため身体拘束は分かりますが、せめて昼間の拘束はやめるとか、何か打診しても良いのでしょうか?面倒見てあげられないのも事実ですし、病院はあくまで医療ケアする所なので、そんなに細かく一人一人に対応できないのも分かりますが。
何か出来ることはありますか?今回の手術の経過によりますが、いずれ転院はします。ですが、その前にこの状態が続くと祖母がおかしくなると思います。病院側の気持ちも分かりますので、祖母には勝手に立つな、歩くな、迷惑かけると余計に拘束されるよ!と念は押しました。家族として、何か出来ることがあれば教えてください。
1. 身体拘束に関する現状の理解と問題点
ご相談内容を拝見し、まずはお祖母様の置かれている状況について深く理解することが重要です。病院での身体拘束は、患者の安全を確保するために行われる場合がありますが、その一方で、人としての尊厳を著しく損なう可能性も孕んでいます。今回のケースでは、お祖母様が身体拘束によって、トイレに行けない、水分補給ができない、といった状況に置かれていることが大きな問題です。これは、身体的苦痛だけでなく、精神的な不安や絶望感をもたらし、認知機能の低下を加速させる可能性もあります。
特に、認知症と診断されていないにも関わらず、身体拘束が行われている点、ナースコールへの対応が不十分である点、そして、ご本人の訴えが無視されている点は、早急な改善を求めるべきです。介護の現場では、患者の尊厳を尊重し、可能な限り身体拘束を避ける努力が求められます。身体拘束を行う場合は、その必要性、方法、時間などについて、患者本人や家族への十分な説明と同意が不可欠です。
2. 家族としてできること:具体的なアクションプラン
お祖母様の状況を改善するために、ご家族としてできることは多岐にわたります。以下に、具体的なアクションプランをステップごとにご紹介します。
ステップ1:情報収集と記録
- 詳細な情報収集:まずは、病院の看護師や医師から、身体拘束の理由、方法、時間、そしてお祖母様の現在の状態について、詳細な説明を求めましょう。なぜ身体拘束が必要なのか、どのような目的で行われているのかを明確に理解することが重要です。
- 記録の作成:お祖母様の様子を記録しましょう。具体的には、身体拘束の時間、お祖母様の訴え、ナースコールへの対応状況、食事や水分摂取の状況などを記録します。この記録は、病院との話し合いや、必要に応じて第三者機関への相談の際に役立ちます。
ステップ2:病院とのコミュニケーション
- 面会時の積極的なコミュニケーション:定期的に面会し、お祖母様の様子を観察し、話を聞きましょう。お祖母様の訴えを病院側に伝え、改善を求めます。
- 医師や看護師との面談:医師や看護師と面談し、身体拘束の解除や軽減について話し合いましょう。その際、ご家族としての思いや、お祖母様のこれまでの生活状況、認知症ではないという認識などを伝えます。
- 具体的な提案:身体拘束の代替案を提案することも有効です。例えば、
- 転倒リスクを軽減するための環境整備(ベッド柵の設置、センサーマットの使用など)
- 定期的な見守り、声かけ
- トイレ誘導
など、具体的な対策を提案し、協力体制を築きましょう。
ステップ3:専門家への相談
- ケアマネジャーへの相談:お祖母様のケアプランを作成しているケアマネジャーに相談し、現状の問題点や今後の対応についてアドバイスを求めましょう。ケアマネジャーは、病院との連携や、必要な介護サービスの調整をサポートしてくれます。
- 弁護士への相談:身体拘束が不適切であると感じる場合や、病院側の対応に納得できない場合は、弁護士に相談することも検討しましょう。弁護士は、法的な観点からアドバイスを提供し、必要な手続きをサポートしてくれます。
ステップ4:情報公開と啓発
- 情報公開:身体拘束に関する情報を収集し、知識を深めましょう。厚生労働省や各自治体のウェブサイトで、身体拘束に関するガイドラインや、相談窓口の情報が公開されています。
- 啓発活動:身体拘束の問題について、周囲の人々に啓発を行いましょう。介護に関する知識を共有し、身体拘束の必要性や代替案について議論することで、より良いケアのあり方を考えることができます。
3. 身体拘束の代替案:尊厳を守るための工夫
身体拘束を避けるためには、様々な工夫が必要です。以下に、具体的な代替案をいくつかご紹介します。
- 環境整備:
- 転倒リスクの軽減:ベッド柵の設置、床へのクッション材の設置、滑り止めの使用など、転倒のリスクを減らすための環境整備を行います。
- トイレへの誘導:定期的にトイレに誘導し、排泄のタイミングを把握することで、トイレに行きたいという欲求に応えます。
- コミュニケーション:
- 声かけ:定期的に声かけを行い、不安を和らげ、安心感を与えます。
- 傾聴:お祖母様の訴えをよく聞き、共感することで、精神的な安定を図ります。
- リハビリテーション:
- 運動療法:理学療法士によるリハビリテーションを行い、身体機能の維持・回復を図ります。
- 認知リハビリテーション:認知機能の低下を防ぐためのリハビリテーションを行います。
- チームアプローチ:
- 多職種連携:医師、看護師、ケアマネジャー、理学療法士など、多職種が連携し、お祖母様の状態に合わせたケアプランを作成します。
- 家族の参加:家族もケアチームの一員として参加し、情報共有や意思決定を行います。
4. 転院・施設入居に向けて
今回の手術の経過によっては、お祖母様は転院または施設入居を検討することになるかもしれません。その際に、以下の点に注意しましょう。
- 情報収集:転院先や施設について、事前に情報を収集し、見学を行いましょう。施設の雰囲気、スタッフの対応、ケアの内容などを確認し、お祖母様に合った場所を選びましょう。
- 契約内容の確認:契約内容をよく確認し、不明な点があれば、施設側に質問しましょう。特に、身体拘束に関する規定や、緊急時の対応について確認しておくことが重要です。
- 入居後の継続的なサポート:入居後も、定期的に施設を訪問し、お祖母様の様子を観察し、スタッフとのコミュニケーションを図りましょう。必要に応じて、ケアプランの見直しや、相談を行いましょう。
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5. 介護保険サービスの活用
お祖母様が退院後、または施設入居後も、介護保険サービスを積極的に活用しましょう。介護保険サービスは、ご本人の自立支援や、ご家族の負担軽減に役立ちます。以下に、主な介護保険サービスをご紹介します。
- 訪問介護(ホームヘルプサービス):
- 食事、入浴、排泄などの身体介護や、掃除、洗濯などの生活援助を行います。
- 訪問看護:
- 看護師が自宅を訪問し、健康管理や医療処置を行います。
- 通所介護(デイサービス):
- 日中に施設に通い、食事、入浴、レクリエーション、機能訓練などを受けます。
- 短期入所生活介護(ショートステイ):
- 短期間、施設に入所し、食事、入浴、排泄などの介護を受けます。
- ご家族の介護負担軽減や、レスパイトケアとして利用できます。
- 福祉用具のレンタル・購入:
- 車椅子、介護ベッド、歩行器などの福祉用具をレンタル・購入できます。
- ご本人の自立支援や、介護者の負担軽減に役立ちます。
6. まとめ:尊厳を守り、より良いケアを求めて
お祖母様の身体拘束に関する問題は、ご家族にとって非常に辛いものです。しかし、諦めずに、積極的に行動することで、状況を改善し、お祖母様の尊厳を守ることができます。情報収集、病院とのコミュニケーション、専門家への相談、そして、代替案の検討と介護保険サービスの活用を通じて、より良いケアを実現しましょう。今回の記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。ご家族の皆様が、お祖母様と心穏やかな時間を過ごせるよう、心から願っています。
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