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特養施設における利用者と職員の摩擦:自立支援と個々のニーズのバランス

特養施設における利用者と職員の摩擦:自立支援と個々のニーズのバランス

特養施設の介護職員です。施設利用者の中には自立度が高い方も居ます。その方は自立歩行し入浴も自立です。その方を山さんとします。山さんは週に1度の頻度で外で買い物します。自身が食べる漬物や菓子などです。その中にキウイがあります。キウイは半分に切り、朝1/2個、夕1/2個で食べてます。キウイは施設の冷蔵庫で保管、出すときは職員が出してます。ほとんどの職員が、半分に切ったものを皿に乗せて出してますが、ひとりの職員だけ、丸ごと1個と小さいナイフを添えて出します(朝、キウイが切られてないので)。この職員を田さんとします。山さん→丸ごと1個出されるのは不満で、文句言う。「わたしはイジワルされてる。切って出して欲しい」と。田さん→自立度高いんだし、自分が食べたくて自分の勝手で買って来てる物だろ、なら、自分で切って食べろ、という認識のようです。で、わたしの考え方ですが。たしかに、ドンと丸ごと出されたらイヤな感じ、切って出されたら良い感じはする。とはいえ、他の利用者方にしない事を山さんにだけするのは当たり前ではない、施設で用意しない物を食べることで起こる問題は本人が解決して欲しい。自分のために切ってくれない職員に不満と文句を並べ立てるのは止して欲しい、職員が切って出すのは当たり前ではないという感性を持って欲しい、です。わたしの考え方に賛同してくれる方、賛同しない方、独自の考え方を持たれる方、いろいろな考え方を聞いてみたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。補足添えるナイフは、本人が用意して来た物、刃先は鋭くなく、丸まってる、スパッとは切れない物になってます。山さんは、そのナイフでキウイを切ることが出来ます。キウイを買って来た当初の周知では、朝、職員が切って出す、でした。周知であり、ルールではありません。切るなり出すなり、何かしらの手間、負担を要する物は持ち込まないようにと、山さんには伝達済みです。にも関わらず、キウイを持ち込んでる、それがなあなあになって来たまま、というのが現状です。

この記事では、高齢者介護施設における利用者と職員間のコミュニケーション、特に自立度の高い利用者のニーズと施設の役割について、多角的な視点から考察します。 介護現場で発生しがちな「当たり前」の意識や、利用者の潜在的な感情、そして職員の負担軽減と自立支援のバランスといった、複雑に絡み合った問題を解きほぐし、より良い介護のあり方を探ります。 具体的には、山さんの感情、田さんの行動、そして投稿者様の考え方のそれぞれを丁寧に分析し、より円滑な関係構築のための具体的な解決策を提案します。

山さんの感情:なぜ「イジワルされている」と感じてしまうのか?

山さんが「イジワルされている」と感じているのは、単にキウイが切られていないという事実だけではありません。 そこには、高齢者特有の不安や、職員との信頼関係の構築、そして日々の生活における小さな「安心」への欲求が複雑に絡み合っていると考えられます。 半分に切ったキウイを提供することで得られるのは、単なる利便性だけではありません。 それは、職員からの「配慮」であり、「気遣い」であり、日々の生活における小さな「安心」を提供することに繋がります。 この「安心」が得られないことで、山さんは不安や孤独を感じ、それが「イジワルされている」という感情に繋がっている可能性があります。 高齢者は、小さな変化にも敏感に反応することがあります。 日々のルーティンワークの変化は、大きなストレスに繋がる可能性があるのです。

田さんの行動:自立支援と職員の負担のバランス

田さんの行動は、一見すると自立支援という観点から正しいように見えます。 しかし、それは利用者の感情を十分に考慮していない、一方的な自立支援と言えるでしょう。 自立支援は、利用者の能力を高めるだけでなく、その過程における心理的なサポートも非常に重要です。 田さんの「自分で切って食べろ」という考え方は、山さんの感情を無視した、結果のみを重視したアプローチです。 職員の負担軽減という観点からも、全ての利用者に対して同じ対応をする方が効率的です。 個々のニーズに対応することは、一見負担が増えるように見えますが、長期的な視点で見れば、利用者との信頼関係を構築し、より円滑な介護業務を行う上で非常に重要です。

投稿者様の考え方:施設の役割と利用者の権利

投稿者様の考え方は、施設の役割と利用者の権利のバランスを考慮した、非常に現実的なものです。 「他の利用者にはしないことを山さんだけにするのは当たり前ではない」という指摘は、公平性の観点から非常に重要です。 しかし、同時に「施設で用意しない物を食べることで起こる問題は本人が解決すべき」という考え方は、利用者の自立を促すという点では有効ですが、利用者の感情を軽視している可能性があります。 施設は、利用者の生活を支援する役割を担っています。 その支援には、身体的なサポートだけでなく、精神的なサポートも含まれるべきです。 キウイを切るという行為は、一見すると些細なことですが、それは利用者にとって大きな安心感に繋がる可能性があります。

具体的な解決策:コミュニケーションとルール作り

この問題を解決するためには、以下の3つのステップが重要です。

  • ステップ1:職員間の共通認識の形成:まず、全ての職員が利用者の感情を理解し、共通の対応方針を決定する必要があります。 「自立支援」と「利用者の安心」の両立を目指した、具体的なマニュアルを作成し、研修を実施することが重要です。 例えば、キウイに限らず、持ち込み食品の対応マニュアルを作成し、職員全員で共有することで、対応にばらつきが出ないようにします。
  • ステップ2:山さんとの丁寧なコミュニケーション:山さんの感情を丁寧に聞き取り、なぜ「イジワルされている」と感じているのかを理解する必要があります。 職員が山さんの気持ちに寄り添い、共感することで、信頼関係を構築できます。 例えば、「キウイを切ることで、少しでも安心してもらえるなら、喜んでお手伝いしますよ」といった言葉をかけることで、山さんの不安を軽減できる可能性があります。 また、持ち込み食品に関するルールを改めて確認し、そのルールに沿った対応を行うことを明確に伝えることも重要です。
  • ステップ3:施設全体のルール見直し:現状のルールでは、持ち込み食品に関する対応が曖昧です。 施設として、持ち込み食品の対応に関する明確なルールを策定し、職員と利用者双方に周知徹底する必要があります。 ルールには、職員の負担軽減と利用者の安心の両立を考慮した、柔軟な対応策を含めることが重要です。 例えば、「持ち込み食品は原則として自分で処理するが、必要に応じて職員が支援する」といったルールを策定し、具体的な支援内容を明示することで、職員の負担軽減と利用者の安心を両立できます。 また、定期的な利用者との面談を行い、ルールや対応についてフィードバックを得るシステムを構築することも重要です。

成功事例:他の施設の取り組み

ある介護施設では、利用者一人ひとりのニーズを把握するために、個別ケアプランを作成し、その中で持ち込み食品の対応についても明確に記載しています。 また、職員同士で定期的に情報共有を行い、利用者の状態や対応について話し合うことで、より良いケアを提供することに成功しています。 この事例のように、職員間の連携と利用者への丁寧な対応が、問題解決の鍵となります。

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結論:共感とコミュニケーションが解決策の糸口

介護現場における利用者と職員間の摩擦は、多くの場合、コミュニケーション不足や、お互いの立場への理解不足から発生します。 今回のケースも、山さんの感情と田さんの行動、そして施設全体の対応の3つの側面から問題を捉え、それぞれの立場への共感と、丁寧なコミュニケーションが不可欠です。 明確なルール作りと、職員間の連携強化、そして利用者への継続的な配慮によって、より良い介護環境を構築し、利用者と職員双方にとって働きやすい、そして安心できる施設を目指していくことが重要です。 今回のような問題は、介護現場で頻繁に起こりうるものであり、それぞれの立場を理解し、柔軟に対応していくことが求められます。 そして、何よりも大切なのは、利用者一人ひとりの個性とニーズを尊重し、寄り添う姿勢を持つことです。

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