認知症の父の施設入居と帰宅願望…家族としてできること、専門家が教えます
認知症の父の施設入居と帰宅願望…家族としてできること、専門家が教えます
この記事では、認知症の父親の施設入居と、そこからの「帰りたい」という強い願望に揺れるご家族の心情に寄り添い、具体的な解決策と心のケアについて掘り下げていきます。介護施設への入居は、ご本人にとってもご家族にとっても大きな決断であり、様々な葛藤を伴います。この記事が、あなたにとって少しでも心の支えとなり、より良い選択をするための一助となれば幸いです。
要介護1・76歳の父の帰宅願望に悩んでいます。半年前からサニーライフに入居しています。要介護1でなぜ…と思う方も多いと思います。私たちは3姉妹で皆遠い県に嫁いでいます。それぞれ高速で2時間前後ほどかかります。2年前くらいから言動・行動・記憶がおかしくなり、診断結果がアルツハイマー型認知症でした。
母は10年前になくなり、一人暮らしをしていたのと、気性が激しい性格のため近所の方々との交流は一切なく、一日中一人だったため、認知症が日に日に悪化していくのがわかりました。(真夜中に脅迫観念にかられ、すごい剣幕で電話してくることが毎日)
年なのにスケベ心はあり、父の田舎のどこかに外人の女を斡旋してくれるところがあり、そこで韓国人や中国人の女を紹介してもらい、家に呼んでは住まわせたり、ご飯を食べにいったりしていましたが、女に「借金があって学校に通えない」などコテコテのウソをつかれて何百万も貢いだり、デパートで何十万もカードで買い物をしたカード明細が届いても本人は覚えていなかったり(内容は化粧品でした)
最終的に銀行口座の残高が無くなり、引き落としができなくて「なんでだかわからないんだよ・・・」と泣いて電話がかかってくるようになりました。
このままでは暮らしていくこともままならないと思い、姉妹で相談した結果、下記のため施設に入居させることにしました。
- 認知症の薬も飲むのを忘れる、または何回も飲んでしまう。
- ご飯を作るのを忘れる。食べたか忘れる。
- お金の計算ができない。
- 家の一部をアパートとして貸しているのですが、家賃を入金されてもわからずに、入居者に請求しに行ってしまう(これで何回か問題になりました)
- 外国人の女に騙され、お金を取られてしまう。(元々女好きのため)
- 心臓に疾患があり、誰かにそばにいてほしい。
父は一時期、同年代の日本人の彼女もいましたが、またまた気性の荒い性格のため、出て行かせてしまいました。(モラハラ・DV・浮気あり)
私たち姉妹も、それぞれ同居を考えましたが、この父の性格上、自分たちの家族に迷惑をかけてしまうので同居はあきらめてします。それと、母の死因が父の不倫での自殺のため、その父の面倒をみるというのにも心のどこかに抵抗があるんだと思います。
父は入居以来、「帰りたい、帰りたい」と毎日言っているようで、介護士さんに殴り掛かったことも多々あります。そして、施設で毎日規則的な生活をするようになってから、みるみる元気になり、記憶力もかなり戻ってきたのです。恐らく、薬・食事をきちんと接種しているためと、話し相手がいるからだと思います。
家の確定申告のことまで心配しているようで、早く帰りたいようです。以前、姉夫婦が面会に行った際、迎えに来たと思ったようで荷造りをし始めました。しかし迎えに来たのではないと説明すると、大変激怒し、大暴れして「帰るんだ!!!!」となかなか収まらず、姉夫婦に大暴言を吐き、姉はパニックになってしまいました。
それ以来、みな怖くて面会に行っていません。行ったら迎えに来たと思われるんじゃないかと…。ですが、先日ケアマネさんから連絡があり、「ご家族のお話をすると涙ぐむこともあります。今なら面会に来ても喜ぶと思いますよ」と。今までサニーライフのケアマネさんたちはかなりコロコロ変わっていて、結構適当なこというなぁと思っているので、本当かどうかわかりませんが(以前大暴れした時にはいなかったケアマネさんなので)
- 確定申告の心配をするほど認知度が回復している
- 家族に会いたがっている
このことを考えると、このまま要介護1でもこの施設に入れておくべきなのか?と毎日心が苦しくなります。ですが、上記に書いた施設に入居させた理由を思い返すと、家に帰してもまたこの繰り返しかと、家に帰宅させる選択肢は無いなと考えてしまい、毎日考えることはこの繰り返しです。とても長くなり、めちゃめちゃな文章ですが、どなたか相談に乗っていただけるとありがたいです。よろしくお願います。
はじめに:現状の整理と、抱える問題の核心
ご相談ありがとうございます。お父様の認知症と施設入居、そして「帰りたい」という強い思いの間で揺れ動くお気持ち、大変お察しいたします。まず、現状を整理し、問題の本質を明確にすることから始めましょう。
現状の整理:
- 76歳、要介護1のお父様が施設に入居。
- アルツハイマー型認知症と診断。
- 過去に金銭トラブルや女性関係の問題あり。
- 施設入居後、心身ともに改善が見られる。
- 「帰りたい」という強い願望があり、面会時に混乱や暴言が見られる。
- ご家族は、過去の経緯やご自身の生活への影響から、同居に抵抗がある。
問題の核心:
お父様の「帰りたい」という願望と、ご家族が抱える様々な懸念事項(認知症の進行、過去の問題、ご自身の生活への影響など)との間で、板挟みになっている状態です。この葛藤が、ご家族の精神的な負担を大きくしていると考えられます。
ステップ1:現状の理解を深める
問題を解決するためには、まず現状を深く理解することが重要です。以下の3つの視点から、現状をさらに詳しく見ていきましょう。
1. お父様の状態を客観的に把握する
認知症の進行度合いや、現在の心身の状態を正確に把握することが大切です。施設での生活を通して、認知機能や体力がどの程度回復しているのか、具体的なエピソードを交えて記録しましょう。例えば、確定申告を心配するようになったというエピソードは、認知機能の回復を示す重要な手がかりとなります。
チェックリスト:
- 認知機能: 日常生活における記憶力、判断力、理解力、計算力、言語能力などを評価します。施設での記録や、面会時の会話から情報を収集しましょう。
- 身体機能: 食事、入浴、排泄などの自立度、歩行能力、体力などを評価します。施設での記録や、面会時の様子から情報を収集しましょう。
- 精神状態: 気分の変動、不安、興奮、幻覚、妄想などの有無を評価します。施設での記録や、面会時の様子から情報を収集しましょう。
- 生活の質: 趣味や興味、人間関係、生活への満足度などを評価します。施設での活動への参加状況や、面会時の会話から情報を収集しましょう。
2. 施設との連携を強化する
施設のケアマネージャーや介護士との連携を密にし、お父様の状態に関する情報を共有しましょう。定期的な面談や電話でのやり取りを通じて、日々の様子や変化を把握し、疑問や不安を解消することが重要です。
連携のポイント:
- 情報共有: お父様の状態に関する情報を、積極的に施設に伝えましょう。過去の病歴、性格、趣味、嗜好など、細かな情報も共有することで、より適切なケアに繋がります。
- 相談: 介護に関する悩みや不安を、遠慮なく相談しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、問題解決の糸口が見つかることがあります。
- 面会: 定期的に面会し、お父様の様子を直接確認しましょう。面会時には、施設のスタッフに同席してもらい、気になる点を質問することもできます。
- 記録: 施設とのやり取りや、面会時の様子を記録しておきましょう。記録は、後々の問題解決や、より良いケアに役立ちます。
3. 家族間のコミュニケーションを深める
ご家族間で、お父様の介護に関する情報を共有し、それぞれの考えや思いを伝え合うことが大切です。特に、同居や今後の介護方針について、率直に話し合い、共通認識を持つことが重要です。
コミュニケーションのポイント:
- 定期的な話し合い: 定期的に集まり、お父様の介護に関する情報を共有し、話し合いの場を設けましょう。
- 役割分担: 介護に関する役割分担を明確にし、それぞれの負担を軽減しましょう。
- 感情の共有: 介護に関する悩みや不安を、遠慮なく共有しましょう。
- 専門家への相談: 必要に応じて、専門家(ケアマネージャー、医師、弁護士など)に相談し、アドバイスを受けましょう。
ステップ2:選択肢を検討する
現状を深く理解した上で、具体的な選択肢を検討しましょう。ここでは、主な選択肢とそのメリット・デメリットを解説します。
1. 施設での生活を継続する
メリット:
- 専門的なケアを受けられる。
- 安全な環境で生活できる。
- 認知症の進行を遅らせる可能性がある。
- ご家族の負担が軽減される。
デメリット:
- 「帰りたい」という願望が強くなる可能性がある。
- 環境の変化に適応できない場合がある。
- 費用がかかる。
2. 自宅での生活を検討する
メリット:
- 慣れ親しんだ環境で生活できる。
- 家族との時間を過ごせる。
- 費用を抑えられる可能性がある。
デメリット:
- 専門的なケアを受けられない。
- 安全面でのリスクがある。
- ご家族の負担が非常に大きくなる。
- 認知症の進行が早まる可能性がある。
3. 段階的な移行を試みる
メリット:
- 施設と自宅のメリットを組み合わせられる。
- ご本人の負担を軽減できる。
- ご家族の負担を調整できる。
デメリット:
- 調整が難しい。
- 費用がかかる。
- ご本人の状態によっては、難しい場合がある。
具体的な方法:
- ショートステイの活用: 短期間の入所を繰り返し、自宅と施設の生活を体験する。
- デイサービスの活用: 日中はデイサービスに通い、夜間は自宅で過ごす。
- 訪問介護の活用: 訪問介護サービスを利用し、自宅での生活をサポートする。
ステップ3:具体的な対策と実践
選択肢を検討した上で、具体的な対策を実践しましょう。ここでは、それぞれの選択肢に応じた具体的な対策を紹介します。
1. 施設での生活を継続する場合
対策:
- 面会の工夫: 面会頻度を増やし、お父様の不安を和らげる。面会時には、過去の思い出話や、好きな音楽を流すなど、リラックスできるような工夫をする。
- 施設の環境調整: 部屋のレイアウトを変えたり、お父様の好きなものを飾ったりして、居心地の良い空間を作る。
- 認知症ケアの強化: 認知症ケアの専門家(医師、看護師、介護士など)と連携し、適切なケアプランを作成する。
- コミュニケーションの工夫: 施設スタッフとの連携を密にし、お父様の状態に関する情報を共有する。
2. 自宅での生活を検討する場合
対策:
- 安全対策の徹底: 転倒防止、火災防止、徘徊防止など、安全対策を徹底する。
- 介護サービスの利用: 訪問介護、デイサービス、ショートステイなど、介護サービスを積極的に利用する。
- 家族のサポート体制の構築: 家族間の役割分担を明確にし、協力体制を築く。
- 専門家への相談: 医師、ケアマネージャー、訪問看護師など、専門家と連携し、適切なアドバイスを受ける。
3. 段階的な移行を試みる場合
対策:
- ショートステイの活用: 定期的にショートステイを利用し、自宅と施設の生活を体験する。
- デイサービスの活用: 週に数回、デイサービスに通い、日中の活動を充実させる。
- 訪問介護の利用: 訪問介護サービスを利用し、自宅での生活をサポートする。
- ケアプランの作成: ケアマネージャーと連携し、ご本人の状態に合わせたケアプランを作成する。
ステップ4:心のケアとサポート
介護は、ご本人だけでなく、ご家族にとっても精神的な負担が大きいものです。心のケアとサポートも非常に重要です。
1. ご本人の心のケア
お父様の「帰りたい」という気持ちを理解し、共感することが大切です。無理に否定したり、説得したりするのではなく、寄り添う姿勢を示しましょう。
具体的な方法:
- 傾聴: お父様の言葉に耳を傾け、気持ちを理解しようと努める。
- 共感: 「帰りたい」という気持ちに共感し、「辛いね」「寂しいね」と声をかける。
- 安心感を与える: 安全な環境で生活できること、必要なケアを受けられることを伝える。
- 楽しみを見つける: 趣味や好きな活動を促し、生活に楽しみを見つけられるようにサポートする。
2. ご家族の心のケア
ご家族だけで抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用しましょう。
具体的な方法:
- 相談: 家族や友人、専門家(医師、ケアマネージャー、カウンセラーなど)に相談し、悩みを打ち明ける。
- 休息: 介護から離れる時間を作り、心身を休ませる。
- 情報収集: 介護に関する情報を積極的に収集し、知識を深める。
- 交流: 介護経験者との交流を通じて、情報交換や心の支えを得る。
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専門家からのアドバイス
認知症の専門医や、介護の専門家は、この問題に対して以下のようなアドバイスをしています。
- 認知症専門医: 「帰りたい」という気持ちは、認知症の症状の一つとして現れることがあります。まずは、ご本人の状態を正確に把握し、適切な治療とケアを提供することが重要です。また、ご家族は、ご本人の気持ちに寄り添い、安心感を与えるように努めましょう。
- 介護福祉士: 施設での生活を継続する場合、面会時に、過去の思い出話や、好きな音楽を流すなど、リラックスできるような工夫をすることが大切です。また、施設のスタッフとの連携を密にし、ご本人の状態に関する情報を共有することも重要です。
- ケアマネージャー: 自宅での生活を検討する場合は、安全対策を徹底し、介護サービスを積極的に利用することが重要です。また、ご家族だけで抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用しましょう。
まとめ:より良い選択のために
お父様の施設入居と「帰りたい」という願望の間で揺れ動くお気持ち、大変お察しいたします。今回の記事では、現状の整理、選択肢の検討、具体的な対策、心のケアについて解説しました。
まとめ:
- 現状を正確に把握し、問題の本質を理解する。
- 施設での生活継続、自宅での生活検討、段階的な移行など、選択肢を検討する。
- それぞれの選択肢に応じた具体的な対策を実践する。
- ご本人の心のケアと、ご家族の心のサポートを大切にする。
最終的な選択は、ご家族の状況や、お父様の状態によって異なります。この記事で得た情報を参考に、ご家族にとって、そしてお父様にとって、より良い選択をしていただけることを願っています。
この問題は、ご家族だけで解決できるものではありません。専門家や、周囲のサポートを積極的に活用し、共に乗り越えていきましょう。
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