「もう、どうすれば…」認知症の母との関係改善とキャリアへの影響：専門家が教える、今できること
「もう、どうすれば…」認知症の母との関係改善とキャリアへの影響：専門家が教える、今できること
この記事では、認知症の疑いがある母親との関係に悩み、そのことがご自身のキャリアにも影響を及ぼしていると感じているあなたに向けて、具体的な解決策と、キャリアへの影響を最小限に抑えるためのアドバイスを提供します。介護と仕事の両立は非常に困難ですが、適切な対策を講じることで、より良い未来を切り開くことができます。
母に酷い暴言・物忘れなどがあり、認知症を疑ってますが、病院で異常なしと言われました。この先どうしていいか、わかりません。
両親の住む実家は、私の家から徒歩15分のところにあります。
1年くらい前から、母の性格が変わり、最近は物忘れも出てきました。とにかく怒りっぽくなり、小言・愚痴・嫌味や皮肉が多くなり、私の子供たちは、顔色を伺うようになりました。母と同居していた父は、母の暴言に耐えられず、自殺や心中を考えるまで追い詰められました。父の様子に気付いた私は病院を探し、緊急入院という形で父を避難させました（父は見た目元気ですが、脳腫瘍で余命数ヶ月なため、ホスピスが受け入れてくれました）。父を入院させたことと、母に受診を勧めたことから、母は私を嫌うようになりました。親戚に電話して私の悪口を言いまくり、しかもそれがちょっと非常識な時間の電話だったりしたので、親戚も母の異常に気付きました。
おととい、今まで、どんなに勧めても行かなかった病院に、突然一人で行きました。これで、薬でも飲んでくれて、少しでも状態が良くなればいいなと思っていたのに、まったく異常なしと言われたそうです。
「ほら、なんともなかったやろが、人をよってたかって病人にして、そんなに私が嫌いなら出てってやるわ、あんたも邪魔者がいなくなってせいせいするやろ、人をボケ老人にして、どこまで人を馬鹿にするんや、見なさい、これが証拠の領収書！」
こんな感じです。もともと饒舌な人ではなかったのに、今は暴言が繰り返し繰り返しシャワーのように降ってきます。
まさかと思い、診断結果を知りたくて病院に電話しましたが、本人と一緒に受診するのでなければ、家族でも結果は教えられないと言われました。本人が異常ないから病院へ行く必要はないと拒否すること、私と一緒に行動することを嫌がること、でも異常がないとはとても思えないこと、誰も一緒に生活できない状態になっている等、事情を話しましたがダメでした。
認知症なら、進行を遅らせる薬があります。精神病なら、興奮を抑える薬があります。受診によって少しでも母の状態が改善することを期待したのですが、母の受診は何の解決にもならず、逆に、母に今後病院へ行かない口実を与えただけに終わりました。
今、母は、すべての手助けを拒否して一人暮らしをしています。ですが、とても危なっかしいのです。昨日も父に、財布がなくなった、誰かに取られたと言っていたそうです。ですが、手が出せません。
介護保険の申請も拒否しています。
市の包括センターにも電話しましたが、介護申請するときは知らせてください、と言われただけでした。
母には眩暈や不眠、食欲不振があり、先月は眩暈の発作で倒れて意識がなくなり、救急車を呼ぶ騒ぎも起こしました。でも、体調が悪いのは歳のせいだから治らない、異常じゃないんだから必要ない、もう倒れることはない、と通院、服薬を拒否しています。
心配いらない、一人で生きていく、ほっといて、と私の助けも拒否します。
このまま、もっと悪化して、何かが起きるまで、ほっておくしかないんでしょうか。
いずれ、強制入院させるしかなくなる日がくるだろうとは思っていますが。補足市役所のＨＰに、認知症に関する問い合わせ欄があったので、状況を書き込んだら、保健所から電話がきました。
今度、包括センターと保健所と、父のケアマネさんと私の４人で集まり、母の今後について話し合おうということになりました。
保健所は、病院にも電話してくれて、患者本人と保健婦あるいは包括センター職員が一緒に来た場合や、本人が娘に結果を話しても良いと一筆書いたものを持ってきてくれた場合は診断結果を教える、という譲歩を病院から引き出してくれました。それでも実際は難しいですが。
1. 現状の整理と問題の本質
ご相談ありがとうございます。お母様の異変に気づき、ご心配されている状況、そしてご自身のキャリアへの影響について、深くお察しいたします。まずは、現状を整理し、問題の本質を理解することから始めましょう。
- お母様の状況: 性格の変化、物忘れ、暴言、健康問題（眩暈、不眠、食欲不振）、医療拒否、介護拒否。
- ご自身の状況: 精神的な負担、家族関係の悪化、将来への不安、介護と仕事の両立への懸念。
- 問題の本質: 認知症の可能性、適切な医療・介護サービスの利用拒否、家族関係の悪化、ご自身のキャリアへの影響。
この状況は、非常に複雑で、精神的な負担が大きいものです。しかし、一つ一つ問題を整理し、対策を講じることで、改善の道は必ずあります。
2. 認知症の可能性と医療へのアプローチ
お母様の症状から、認知症の可能性が疑われますが、病院での診断結果は「異常なし」とのこと。しかし、ご本人が医療を拒否している状況では、適切な診断と治療につながらない可能性があります。以下に、医療へのアプローチについて、具体的な方法を提案します。
2-1. 専門医との連携
まずは、認知症に詳しい専門医を探し、相談することをお勧めします。かかりつけ医や、地域包括支援センターに相談し、専門医を紹介してもらいましょう。専門医は、お母様の症状を詳しく評価し、適切なアドバイスをしてくれます。また、ご家族の状況を理解し、今後の対応について一緒に考えてくれます。
2-2. 病院との連携
病院との連携も重要です。ご本人が受診を拒否している場合でも、病院のソーシャルワーカーや精神保健福祉士に相談し、連携を図りましょう。彼らは、ご家族の状況を理解し、病院側の対応についてアドバイスをしてくれます。また、お母様が安心して受診できるような環境づくりをサポートしてくれます。
2-3. 診断結果の開示について
病院が診断結果を開示しない場合でも、諦めずに交渉を続けましょう。保健所や包括支援センターと連携し、病院側に理解を求めることが重要です。場合によっては、弁護士に相談し、法的手段を検討することも視野に入れましょう。
3. 介護保険と介護サービスの活用
お母様が介護保険の申請を拒否している状況ですが、介護サービスを利用することで、ご自身の負担を軽減し、お母様の生活の質を向上させることができます。以下に、介護保険と介護サービスの活用について、具体的な方法を提案します。
3-1. 介護保険申請の代行
お母様が介護保険の申請を拒否している場合でも、ご家族が代行申請できる場合があります。地域包括支援センターに相談し、代行申請の手続きについて確認しましょう。代行申請には、ご本人の同意が必要ない場合もあります。
3-2. 介護サービスの選択
介護保険が利用できるようになれば、様々な介護サービスを利用できます。以下に、代表的な介護サービスを紹介します。
- 訪問介護: 訪問介護員（ヘルパー）が自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの身体介護や、掃除、洗濯などの生活援助を行います。
- デイサービス: デイサービスセンターに通い、入浴、食事、レクリエーション、機能訓練などを受けます。
- ショートステイ: 短期間、介護老人福祉施設などに宿泊し、介護サービスを受けます。
- 訪問看護: 看護師が自宅を訪問し、健康管理や医療処置を行います。
- 認知症対応型共同生活介護（グループホーム）: 認知症の方が少人数で共同生活を送る施設です。
お母様の状況に合わせて、適切な介護サービスを選択しましょう。地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、最適なプランを立てましょう。
3-3. 介護サービスの利用開始
介護サービスを利用開始する際には、ご本人とのコミュニケーションが重要です。介護サービスを利用することのメリットを説明し、理解を得られるように努めましょう。また、ご本人の希望や意向を尊重し、可能な限り、ご本人が納得できる形でサービスを利用できるようにしましょう。
4. 家族関係の改善とコミュニケーション
お母様との関係が悪化している状況ですが、コミュニケーションを改善することで、関係を修復し、より良い関係を築くことができます。以下に、家族関係の改善とコミュニケーションについて、具体的な方法を提案します。
4-1. 傾聴と共感
お母様の言葉に耳を傾け、共感することが重要です。暴言や否定的な言葉にも、感情を受け止め、理解しようと努めましょう。例えば、「つらいね」「大変だったね」といった言葉で、お母様の気持ちに寄り添いましょう。
4-2. 適切な距離感
お母様との距離感を適切に保つことも重要です。過度な干渉は避け、お母様の自立を尊重しましょう。しかし、見守るだけでなく、必要な時には手を差し伸べ、サポートすることも大切です。バランスの取れた関係を築くことが、良好な関係を維持する秘訣です。
4-3. コミュニケーションの工夫
コミュニケーションを円滑にするために、以下の工夫を試してみましょう。
- 短く、分かりやすい言葉で話す: 長い話や複雑な話は避け、簡潔に伝えましょう。
- ゆっくりと、落ち着いた口調で話す: 焦らず、穏やかな口調で話しましょう。
- 具体的に話す: 抽象的な表現は避け、具体的な言葉で伝えましょう。
- 相手の目を見て話す: 視線を合わせることで、安心感を与えましょう。
- 過去の思い出を共有する: 昔話や懐かしい思い出を語り合い、親近感を高めましょう。
5. ご自身のキャリアへの影響と対策
介護と仕事の両立は、非常に困難です。しかし、適切な対策を講じることで、キャリアへの影響を最小限に抑えることができます。以下に、ご自身のキャリアへの影響と対策について、具体的な方法を提案します。
5-1. 職場の理解とサポート
まずは、職場の上司や同僚に、ご自身の状況を伝え、理解と協力を求めましょう。介護休暇や時短勤務などの制度を利用できるか、確認しましょう。また、同僚に、仕事の分担やサポートを依頼することも検討しましょう。職場の理解とサポートは、介護と仕事の両立を支える大きな力となります。
5-2. 専門家への相談
介護と仕事の両立に関する悩みは、一人で抱え込まずに、専門家に相談しましょう。キャリアコンサルタントやファイナンシャルプランナーに相談し、キャリアプランや家計の見直しについてアドバイスを受けましょう。また、介護に関する相談窓口や、地域包括支援センターに相談し、介護保険や介護サービスに関する情報を収集しましょう。
5-3. 柔軟な働き方の検討
介護と仕事の両立を支援するために、柔軟な働き方を検討しましょう。テレワーク、時短勤務、フレックスタイム制度など、様々な働き方があります。ご自身の状況に合わせて、最適な働き方を選択しましょう。また、転職を検討することも、一つの選択肢です。介護と仕事の両立が難しい場合は、介護に理解のある企業への転職も検討しましょう。
5-4. ストレス管理とメンタルヘルスケア
介護と仕事の両立は、心身ともに大きな負担がかかります。ストレスを溜め込まず、適切な方法でストレスを解消しましょう。趣味や休息の時間を確保し、心身のリフレッシュを図りましょう。また、必要に応じて、専門家のサポートを受け、メンタルヘルスケアを行いましょう。
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6. 今後の具体的な行動計画
最後に、今後の具体的な行動計画を立てましょう。以下に、具体的なステップを提案します。
6-1. 情報収集と関係機関への相談
- 専門医の検索: 認知症に詳しい専門医を探し、相談の予約を取る。
- 地域包括支援センターへの相談: 介護保険や介護サービスに関する情報を収集し、相談する。
- 職場の相談: 上司や同僚に、ご自身の状況を伝え、理解と協力を求める。
6-2. 医療と介護の連携
- 病院との連携: 病院のソーシャルワーカーや精神保健福祉士に相談し、連携を図る。
- 介護保険申請の準備: 地域包括支援センターに相談し、介護保険申請の手続きを確認する。
- 介護サービスの検討: 介護サービスの種類や内容を検討し、最適なプランを立てる。
6-3. コミュニケーションと関係性の構築
- 傾聴と共感: お母様の言葉に耳を傾け、共感する。
- 適切な距離感: お母様との距離感を適切に保つ。
- コミュニケーションの工夫: 短く、分かりやすい言葉で話し、過去の思い出を共有する。
6-4. キャリアとメンタルヘルスケア
- 柔軟な働き方の検討: テレワーク、時短勤務、フレックスタイム制度など、様々な働き方を検討する。
- 専門家への相談: キャリアコンサルタントやファイナンシャルプランナーに相談し、キャリアプランや家計の見直しについてアドバイスを受ける。
- ストレス管理: 趣味や休息の時間を確保し、心身のリフレッシュを図る。
- メンタルヘルスケア: 必要に応じて、専門家のサポートを受け、メンタルヘルスケアを行う。
これらのステップを一つ一つ実行していくことで、状況は必ず改善していきます。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。そして、決して一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用してください。
7. まとめ
お母様の認知症の疑いと、ご自身のキャリアへの影響について、様々な対策を提案しました。医療へのアプローチ、介護保険と介護サービスの活用、家族関係の改善、ご自身のキャリアへの影響と対策、そして具体的な行動計画。これらの対策を講じることで、状況は必ず改善に向かいます。困難な状況ではありますが、諦めずに、一歩ずつ進んでいくことが大切です。そして、専門家や周囲のサポートを積極的に活用し、ご自身の心と体の健康を守りながら、より良い未来を切り開いていきましょう。
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