介護施設での生活と排尿・排便の問題:家族ができること、専門家への相談
介護施設での生活と排尿・排便の問題:家族ができること、専門家への相談
この記事では、介護施設に入所されているお母様の排尿・排便に関する問題と、それに対するご家族の対応について、具体的なアドバイスを提供します。お母様の状況を理解し、より良い生活を送るためのヒントを見つけましょう。
私の母についての質問です。
昨年12月に、大腿部を骨折しました。母は、心臓病があり、手術が出来ず、骨がくっつくのを待ちました。ひと月くらい、総合病院の整形外科に入院していましたが、その後は、小規模多機能の形で、介護施設にお世話になってリハビリに励んでいます。
母は、パーキンソン症状も多少あり、一人では何も出来ません。ただ、今の所、頭はかなりしっかりしているようで、自分では何も出来ないことがかなりストレスになっているようです。
施設にお世話になってから、排尿障害があることがわかりました。(尿意はあっても、出す力がなく、出したつもりでもまだかなり残っている) 泌尿器科で診ていただき、バルーンをいれることになりました。慣れるまでには時間がかかるようですが、常に尿意があるようで、一日中、トイレに行きたいと訴えているようです。
排便は、ほぼ自力で出来ていますが、便意を感じても出ないこともあるようで、そのたび、車椅子から移乘させられるヘルパーさんたちから嫌がられ、なかなかトイレに連れていってもらえないようです。母自身が毎日排便がないと気持ちが悪いようで、出ないときには、看護師さんにテキ便しでもらうこともあるようです。
さらに、きょうは、移乘が多いので、バルーンをいれた所から少量ですが出血もあったようです。施設の看護師さんからは、寝ているのが一番だと言われたようです。それは、寝たきりになれということなれということなのでしょうか? 母は、もうずっとバルーンがとれることはないのでしょうか?
今は、車イスには座っていられますし、足にも力をかけられるようになってきていますし、マッサージやリハビリを続けています。
家族としては、骨折した箇所がくっついたら、つたい歩き位出来るようになるのではと期待していただけに、バルーンを入れたまま、寝たきりになってほしくありません。もちろん母も、介助してもらいながらでも、自分でトイレに行けることを望んでいます。
よいアドバイスがあればお願いいたします。
母は、自宅に帰ることを強く望んでおり、今は週に一泊だけ、自宅に戻ってきています。私たち家族の生活もあり、今の母の母の状態では、これか精一杯です。確かに、母をトイレに移乘することは重労働です。しかし、母が望むことはしてあげたいと思い、自宅では何度も移乘しています。補足骨折から時間がたった現在、移乗の際の痛みはないようです。母は、痛みに弱いのでもしあれば、悲鳴をあげているはずです。
また、バルーンの違和感がなくなるまで、時間が必要とおっしゃったのは、泌尿器科の医師です。退院時、飲み込みが悪く心配しましたが、現在、それはなくなり、普通にたべています。
はじめに:現状の整理と問題点の把握
ご相談ありがとうございます。お母様の介護に関するご苦労、そして、ご家族としての温かい思いが伝わってきます。まず、現状を整理し、問題点を明確にすることから始めましょう。
- 大腿骨骨折からの回復過程: 骨折は癒合しつつあるものの、心臓病のため手術ができず、リハビリに時間がかかっている。
- パーキンソン症状: 身体機能の制限があり、自立した生活が難しい。
- 排尿障害: バルーンカテーテルを使用しており、尿意はあるものの、排尿困難。
- 排便の問題: 便意はあるものの、排便困難な場合があり、ヘルパーの協力が得にくい状況。
- 精神的なストレス: 自分でできないことへのフラストレーション、トイレに関する問題によるストレス。
- 家族の負担: 移乗の介助、自宅への一時帰宅のサポートなど、介護負担が大きい。
これらの問題点を踏まえ、具体的なアドバイスを提供していきます。
1. 排尿の問題への対応
バルーンカテーテルを使用している場合、以下の点に注意が必要です。
1-1. バルーンカテーテルの管理とケア
- 清潔保持: 感染症を防ぐため、カテーテルとその周囲を清潔に保つことが重要です。介護施設の看護師に、適切なケア方法を確認し、実践してもらいましょう。
- 観察: 尿の色、量、異臭、出血の有無などを毎日観察し、異常があればすぐに医師や看護師に報告します。
- 違和感の軽減: バルーンカテーテルは異物であるため、違和感があるのは当然です。医師に相談し、カテーテルのサイズや材質を見直すなど、違和感を軽減する方法を探りましょう。
1-2. 排尿自立に向けた取り組み
バルーンカテーテルからの離脱を目指す場合、以下の方法を検討できます。
- 膀胱訓練: 医師の指示のもと、膀胱の容量を広げる訓練を行います。排尿の間隔を徐々に長くし、膀胱の機能を回復させることを目指します。
- 排尿誘発: 尿意を感じにくい場合は、体位変換や腹部への刺激、温罨法など、排尿を促す方法を試します。
- 残尿測定: 排尿後に残尿がないかを確認し、排尿機能の回復度合いを把握します。
1-3. 家族ができること
- 情報収集: 医師や看護師から、バルーンカテーテルの管理方法や、排尿自立に向けた具体的なアドバイスを受けましょう。
- コミュニケーション: お母様の不安や不満をよく聞き、共感することが大切です。
- 環境整備: トイレへの移動をスムーズにするため、手すりの設置や、車椅子の利用などを検討しましょう。
2. 排便の問題への対応
排便の問題は、生活の質を大きく左右します。以下の点に注意して対応しましょう。
2-1. 便秘の原因と対策
便秘の原因は様々ですが、高齢者の場合は、以下の要因が考えられます。
- 運動不足: 身体機能の低下により、腸の蠕動運動が低下しやすくなります。
- 水分不足: 便が硬くなり、排出しにくくなります。
- 食事内容: 食物繊維の摂取不足も便秘の原因となります。
- 薬の影響: 服用している薬によっては、便秘を引き起こすことがあります。
対策としては、以下の点を実践しましょう。
- 水分補給: こまめな水分補給を心がけましょう。
- 食事の工夫: 食物繊維を多く含む食品(野菜、果物、海藻など)を積極的に摂取しましょう。
- 適度な運動: 可能な範囲で、軽い運動(散歩、体操など)を行いましょう。
- 便秘薬の利用: 医師に相談し、必要に応じて便秘薬を処方してもらいましょう。
2-2. 排便介助の工夫
- 排便しやすい体位: トイレでは、便座に深く腰掛け、足が床につくようにします。難しい場合は、フットレストを使用するなど工夫しましょう。
- 声かけ: 便意を感じにくい場合は、声かけや、腹部のマッサージなどで排便を促します。
- ヘルパーとの連携: ヘルパーに、お母様の排便の状況を伝え、協力してもらいましょう。
2-3. 家族ができること
- 観察: 排便の回数、便の性状などを記録し、異常があれば医師や看護師に報告します。
- 食事のサポート: 食事内容に気を配り、食物繊維の豊富な食事を提供しましょう。
- 精神的なサポート: 便秘による不安や不快感を理解し、励ます言葉をかけましょう。
3. 施設との連携と情報共有
介護施設との連携は、お母様のケアにおいて非常に重要です。以下の点を心がけましょう。
3-1. 定期的な情報交換
- 連絡ノートの活用: 毎日、お母様の様子や、気になる点を記録し、施設と情報共有しましょう。
- 定期的な面談: 施設長、看護師、介護士などと定期的に面談し、お母様の状況について話し合いましょう。
- 疑問点の解消: 疑問点や不安なことがあれば、遠慮なく質問し、解決策を一緒に考えましょう。
3-2. 施設のケアプランへの参加
ケアプランは、お母様の生活を支えるための重要な計画です。積極的に参加し、ご自身の希望や意見を伝えましょう。
- ケアマネージャーとの連携: ケアマネージャーは、ケアプランの作成や、施設との調整を行います。積極的に連携し、情報交換を行いましょう。
- 家族会議への参加: ケアプランの内容について、家族で話し合う機会に参加しましょう。
- 希望の伝達: お母様の希望や、ご家族としての希望を、ケアプランに反映してもらいましょう。
3-3. 施設への協力
- 情報提供: お母様の既往歴や、現在の状況について、正確な情報を提供しましょう。
- 持ち物の準備: 必要なもの(衣類、日用品など)を準備し、施設に提供しましょう。
- イベントへの参加: 施設が開催するイベントに積極的に参加し、お母様との時間を楽しみましょう。
4. 精神的なサポート
心臓病や骨折、パーキンソン病と、様々な問題を抱えるお母様にとって、精神的なサポートは非常に重要です。
4-1. コミュニケーションの重要性
- 傾聴: お母様の言葉に耳を傾け、気持ちを理解しようと努めましょう。
- 共感: 辛い気持ちや不安な気持ちに共感し、寄り添いましょう。
- 励まし: ポジティブな言葉をかけ、前向きな気持ちを支えましょう。
- 一緒に楽しむ: 好きな音楽を聴いたり、思い出話をしたり、一緒に楽しめる時間を作りましょう。
4-2. 専門家の活用
必要に応じて、専門家のサポートを受けましょう。
- 医師: 病状や治療について、詳しく説明を受け、疑問点を解消しましょう。
- 理学療法士: リハビリテーションの専門家として、身体機能の回復をサポートしてくれます。
- 作業療法士: 日常生活動作の訓練や、精神的なサポートをしてくれます。
- 精神科医: 不安や抑うつなどの症状がある場合は、専門的な治療を受けましょう。
- カウンセラー: 悩みや不安を話すことで、心の負担を軽減できます。
4-3. 家族の心のケア
介護は、ご家族にとっても大きな負担となります。ご自身の心のケアも大切にしましょう。
- 休息: 疲れたときは、十分な休息を取りましょう。
- 息抜き: 趣味を楽しんだり、気分転換になるようなことをしましょう。
- 相談: 悩みを一人で抱え込まず、家族や友人、専門家に相談しましょう。
- サポートグループ: 同じような境遇の人たちと交流し、情報交換や心の支えにしましょう。
5. 自宅への一時帰宅と今後の展望
お母様が自宅に帰ることを望んでいる場合、段階的に自宅での生活を試みることも可能です。
5-1. 自宅での環境整備
- バリアフリー化: 段差をなくしたり、手すりを設置するなど、安全な環境を整えましょう。
- 必要な介護用品の準備: 車椅子、ポータブルトイレ、入浴補助具など、必要な介護用品を準備しましょう。
- 家族の協力体制: 家族で協力し、お母様の介護を分担しましょう。
5-2. 段階的な自宅復帰
- 短期の試み: まずは、数時間程度の外出や、日中の自宅滞在から始めましょう。
- 宿泊: 徐々に、週末の宿泊など、長時間の自宅滞在を試みましょう。
- 訪問介護サービスの利用: 訪問介護サービスを利用し、専門家のサポートを受けながら、自宅での生活を支えましょう。
5-3. 今後の展望
お母様の状態は、常に変化します。定期的に医師や専門家と相談し、今後の展望について話し合いましょう。
- 目標設定: 身体機能の回復目標や、生活目標を設定しましょう。
- 継続的なリハビリ: リハビリを継続し、身体機能の維持・向上を目指しましょう。
- 情報収集: 最新の医療情報や、介護サービスに関する情報を収集しましょう。
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6. まとめ:ご家族ができること、専門家への相談
お母様の介護は、大変なことも多いと思いますが、ご家族の愛情と適切なサポートがあれば、より良い生活を送ることができます。今回の記事でご紹介したアドバイスを参考に、お母様の状況に合わせて、できることから取り組んでいきましょう。
- 排尿・排便の問題への対応: バルーンカテーテルの管理、排尿自立に向けた取り組み、便秘対策など、具体的な方法を実践しましょう。
- 施設との連携: 定期的な情報交換、ケアプランへの参加、施設への協力を通して、連携を深めましょう。
- 精神的なサポート: コミュニケーションを大切にし、専門家のサポートも活用しましょう。
- 自宅への一時帰宅: 環境整備や、段階的な自宅復帰を検討しましょう。
- 継続的な情報収集: 最新の医療情報や、介護サービスに関する情報を収集し、常に学び続ける姿勢を持ちましょう。
ご家族だけで抱え込まず、専門家や周囲の人々の協力を得ながら、お母様とご家族にとって、より良い生活を築いていくことを願っています。
もし、具体的な介護サービスや、専門家への相談について、さらに詳しく知りたい場合は、お気軽にご相談ください。
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