介護の悩み、一人で抱え込まないで！要支援・要介護の違いと、家族ができること
介護の悩み、一人で抱え込まないで！要支援・要介護の違いと、家族ができること
この記事では、介護に関する様々な疑問にお答えします。特に、ご家族の介護について悩んでいるあなたに向けて、要支援・要介護の違いを分かりやすく解説し、具体的なサポート方法や、介護保険サービスの活用方法についてご紹介します。さらに、ご自身やご家族が抱える精神的な負担を軽減するためのヒントや、専門家への相談の重要性についても触れていきます。
要支援や要介護の違いを簡単に教えてください。
父は骨粗しょう症により、どこかにつかまりながらの歩行がやっとです。立ち上がるのも時間がかかり、腰は曲がり、常に前屈をしているような姿勢です。人付き合いも無く、無口で1日中、何もしないで過ごしているせいか、時間間隔が無くなり、病院にいく日を間違え、夕方を朝だと思い込んだりして、出かける準備をすることがありました。
今度、初めてケアマネージャーさんというのがきて、介護サービスが受けれるか決まると母が話していました。
父は要支援や要介護のどれにあたるんでしょうか？
母は、なるべく本人の手助けをしない、食事を取りたがらない日が多いがほっておいてます。
母も病気を患っており、腕を高く上げたり、重たいものを持たないように医者に言われてます。
長年、父と母はお互いを煩わしく思っており、この先、父の介護をしていくことになると、母が精神的に崩壊しそうです。
私は、小さい子供がおり、時間に制限がありますが、なにか力になれることはないか考えています。
何をしたら良いか母に聞いたら遠慮するし、父に聞いたら「母に吹き込まれたのか！余計なことするな」と被害妄想されました。
正直、介護施設に入居してほしいと願いますが、本人嫌がりそうだし、この先の生活が不安です。補足父は排泄もうまくできていないようで、便座を上にあげて座ってしまい、便器に落ちて痛がっていたり、パンツの片方の足に両足を入れようとして動けなくなっているとの事。お風呂も入れないし、顔も洗わない、薬も「効かない」と言って飲まない。横になると便が漏れるといって、体育座りで下を向いて過ごしている。ケアマネが来る金曜までモヤモヤした気持ちでいっぱいです。
これはもう要介護かな・・・
要支援・要介護とは？
介護保険制度における「要支援」と「要介護」は、介護が必要な状態の度合いを示す区分です。これらの区分によって、受けられる介護サービスの範囲や内容が変わってきます。
- 要支援：日常生活の一部に支援が必要な状態。具体的には、身の回りのことはある程度できるものの、家事や移動などに部分的な支援が必要な状態を指します。
- 要介護：日常生活において、何らかの介護を必要とする状態。食事、入浴、排泄などの基本的な動作に介助が必要な場合や、認知症による問題行動が見られる場合などが該当します。要介護度は、状態の程度に応じて1～5の段階に分かれます。
ご相談者様のお父様の状況を拝見すると、歩行困難、排泄の問題、入浴拒否、服薬拒否、時間感覚の喪失など、複数の問題が見られます。これらの状況から、要介護状態である可能性が高いと考えられます。しかし、正確な区分は、ケアマネージャーによるアセスメント（評価）と、介護認定審査会の審査によって決定されます。
介護保険サービスの活用
介護保険サービスは、介護が必要な高齢者とその家族を支えるための重要な制度です。適切なサービスを利用することで、ご本人様の生活の質を向上させ、ご家族の負担を軽減することができます。
1. ケアマネージャーとの連携
ケアマネージャーは、介護保険サービスの利用に関する専門家です。ご相談者様の場合、ケアマネージャーが訪問し、お父様の状況を評価し、適切なサービス計画を作成します。ケアマネージャーは、サービス事業者との連絡調整や、利用に関する相談にも対応してくれます。
2. 利用できる介護サービス
要介護度に応じて、様々な介護サービスを利用できます。以下に、主なサービスをいくつかご紹介します。
- 訪問介護（ホームヘルプサービス）：ヘルパーが自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの介助や、掃除、洗濯などの生活援助を行います。
- 訪問看護：看護師が自宅を訪問し、健康管理や医療処置を行います。
- 通所介護（デイサービス）：日中に施設に通い、食事、入浴、レクリエーション、機能訓練などを受けます。
- 短期入所生活介護（ショートステイ）：短期間、施設に入所し、介護サービスを受けます。
- 福祉用具のレンタル・購入：車椅子や介護ベッドなどの福祉用具をレンタルしたり、購入したりできます。
- 住宅改修：手すりの設置や段差の解消など、自宅のバリアフリー化を支援します。
- 施設サービス：特別養護老人ホーム（特養）や介護老人保健施設（老健）などに入所し、介護サービスを受けます。
お父様の状況やご家族の状況に合わせて、これらのサービスを組み合わせることで、より質の高い介護を実現できます。
ご家族ができること
介護は、ご本人だけでなく、ご家族にとっても大きな負担となります。ご家族が抱える負担を軽減するためには、以下の点を意識することが大切です。
1. 家族間の役割分担
ご家族で協力し、役割分担を決めることが重要です。誰がどのようなサポートをするのか、事前に話し合っておきましょう。例えば、日中の介護はヘルパーに、夜間の見守りはご家族が担当するなど、それぞれの状況に合わせて分担を決めることができます。
2. 相談できる相手を持つ
一人で抱え込まず、相談できる相手を持つことが大切です。ケアマネージャーだけでなく、親族や友人、地域の相談窓口など、頼れる人に相談しましょう。第三者に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
3. 休息時間の確保
介護は体力も精神力も消耗します。ご自身の休息時間を確保し、心身ともに健康な状態を保つことが大切です。定期的に気分転換をしたり、趣味を楽しんだりする時間を作りましょう。必要に応じて、ショートステイやレスパイトケア（一時的な介護）を利用することも検討しましょう。
4. 専門家への相談
介護に関する悩みや疑問は、専門家に相談することも有効です。ケアマネージャーだけでなく、医師や看護師、理学療法士などの専門家からアドバイスを受けることで、より適切な介護方法を見つけることができます。
精神的な負担を軽減するために
介護は、ご本人だけでなく、ご家族の精神的な負担も大きくなります。精神的な負担を軽減するためには、以下の点を意識しましょう。
1. 認知症の理解
お父様の症状が認知症によるものである場合、認知症について理解を深めることが重要です。認知症の症状や対応方法について学ぶことで、ご本人の行動に対する理解が深まり、対応に余裕が生まれます。
2. 感情のコントロール
介護中にイライラしたり、落ち込んだりすることは自然なことです。感情を抑え込まず、適度に発散することが大切です。信頼できる人に話を聞いてもらったり、趣味に没頭したりすることで、感情をコントロールしましょう。
3. 罪悪感の軽減
介護施設への入居を検討する際に、罪悪感を感じる方もいるかもしれません。しかし、介護施設は、ご本人にとって適切なケアを提供し、ご家族の負担を軽減するための選択肢の一つです。罪悪感を感じることなく、ご本人とご家族にとって最善の選択をしましょう。
4. ポジティブな視点を持つ
介護は大変なことも多いですが、ご本人との絆を深め、人生の学びを得る機会でもあります。ポジティブな視点を持つことで、介護に対するモチベーションを維持し、前向きに取り組むことができます。
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具体的な対応策とステップ
ご相談者様が抱える問題に対して、具体的な対応策とステップを以下にまとめます。
ステップ1：ケアマネージャーとの面談
まず、ケアマネージャーとの面談を行い、お父様の現在の状況を詳しく伝えましょう。ケアマネージャーは、アセスメントを行い、適切な介護サービスを提案してくれます。
ステップ2：介護認定の申請
介護保険サービスの利用には、介護認定が必要です。ケアマネージャーの指示に従い、介護認定の申請を行いましょう。
ステップ3：サービス計画の作成
ケアマネージャーが、お父様の状況やご家族の意向を踏まえ、サービス計画を作成します。サービス計画に基づいて、必要な介護サービスを利用できます。
ステップ4：介護サービスの利用開始
サービス計画に基づき、訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを利用開始します。サービス提供事業者との連携を密にし、お父様の状況に合わせてサービス内容を調整しましょう。
ステップ5：家族間のコミュニケーション
ご家族で定期的に話し合い、介護の状況や課題を共有しましょう。役割分担を見直したり、互いに感謝の気持ちを伝えたりすることで、家族間の連携を強化できます。
ステップ6：専門家への相談
介護に関する悩みや疑問は、ケアマネージャーだけでなく、医師や看護師、理学療法士などの専門家にも相談しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、より適切な介護方法を見つけることができます。
まとめ
介護は、ご本人とご家族にとって、大変な道のりです。しかし、適切な情報とサポートを得ることで、その負担を軽減し、より良い介護生活を送ることができます。要支援・要介護の違いを理解し、介護保険サービスを積極的に活用しましょう。そして、ご家族で協力し、専門家にも相談しながら、無理なく介護を続けていくことが大切です。
今回のケースでは、お父様の状況から、要介護状態である可能性が高いと考えられます。ケアマネージャーとの連携を密にし、適切な介護サービスを利用することで、お父様の生活の質を向上させ、ご家族の負担を軽減することができます。また、ご家族間のコミュニケーションを密にし、互いに支え合うことで、より良い介護生活を送ることができるでしょう。
介護は一人で抱え込まず、積極的に情報収集し、周囲のサポートを受けながら、乗り越えていきましょう。
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