祖母の異変に戸惑うあなたへ：認知症の可能性と、介護と心のケアの両立
祖母の異変に戸惑うあなたへ：認知症の可能性と、介護と心のケアの両立
この記事では、ご家族の介護に直面し、特に認知症の疑いがあるお祖母様の異変に戸惑い、ご自身の心のケアも必要とされているあなたに向けて、具体的なアドバイスと心の支えとなる情報を提供します。
祖母の状況について の相談です。
祖父が 脳内出血にて倒れましたが(12月)
現在は有り難い事に リハビリもしたり、食事も取れています。
祖母の希望でもあり、毎日看病に必ず連れて行って祖父と会っておりますが
祖父が倒れた時、凄く情緒不安も判るので片時も一緒に居ました。
しかし容態も落ち着いてきた今、祖母の状況がおかしいのです。
箇条書きにさせてください。
- 生活面で動かなくなった(家事は余り得意ではないですが、インスタントラーメンが作れない)
- 自身のカバンから物を盗られたと勘違い(1度だけですが)
- 周りへの警戒心が半端じゃない
- 紙に書いても覚えられない
- 誰に話したか、聞いたか、会ったのか曖昧
- 金銭に余裕がない不安があるのに、親戚に金銭を振る舞う
- 物欲が凄い(母と私におねだり)
- 何も出来ない、自分が看護しても意味ない等、自分を悲観
- とにかく八つ当たりをする
- 周囲には割と普通で 孫の私だけ当たる
大切な方が 急に側に居なく辛く寂しい心情は わかりますが これらの事が年齢的にも不安であったりしています。
ですがメンタルクリニックに促しても状況悪化しそうです。
祖父のサポートより 祖母のケアが正直大変です・・。
ほぼ 私と祖母しか家に居ないので、私もパンクしてしまいそうで、
何かを変えられたり、状況を良くなるきっかけや方法、経験談等も交えて、お知恵を借りたいです。
(酷い時は叔母に祖母のケアもお願いしてますが、周りには普通に接する為に、この状態が判って貰えず
なかなか実現されません。)
補足認知症の症状では 箇条書きの事で どういうのが当てはまりますか？ 祖母は腎臓で月1個人内科に通っています。祖母に気づかれにくいように医師に【認知症疑い検査】をして頂くにはどうしたら良いでしょうか？ちなみにｿﾗﾅｯｸｽを飲ませても効果ありますか？(本人は拒んでおります)
お祖母様の異変に気づき、その対応に苦慮されているお気持ち、痛いほど理解できます。愛するご家族の介護は、喜びと同時に大きな負担を伴うものです。特に、認知症の可能性が疑われる状況では、どのように対応すれば良いのか、途方に暮れることもあるでしょう。この記事では、お祖母様の状況を詳しく分析し、具体的な対応策と、あなた自身の心のケアについて、専門的な視点からアドバイスさせていただきます。
1. 状況の整理と認知症の可能性
まず、お祖母様の置かれている状況を整理し、認知症の可能性について考えてみましょう。ご相談内容から、以下の点が気になります。
- 生活能力の低下: 家事ができなくなる、特に簡単な調理ができなくなることは、認知症の初期症状としてよく見られます。
- 物盗られ妄想: 自分の物を盗られたと勘違いする症状も、認知症の典型的な症状です。
- 警戒心の強まり: 周囲への警戒心が強くなることも、認知症による不安感や混乱から生じることがあります。
- 記憶障害: 記憶力の低下、特に新しい情報を覚えられない、誰に話したか忘れてしまうといった症状は、認知症の重要な兆候です。
- 金銭感覚の異常: 金銭管理ができなくなる、お金の使い方に問題が生じることも、認知症で見られることがあります。
- 感情の起伏の激しさ: 些細なことで怒ったり、悲観的になったり、八つ当たりをすることも、認知症による感情コントロールの困難さを示唆しています。
これらの症状は、認知症の様々なタイプ（アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症など）で現れる可能性があります。ただし、これらの症状だけでは、認知症と断定することはできません。他の病気の可能性や、加齢による変化、うつ病などの精神疾患の可能性も考慮する必要があります。
2. 専門家への相談と検査の重要性
お祖母様の状況を詳しく把握するためには、専門家への相談と検査が不可欠です。
2-1. かかりつけ医との連携
まず、お祖母様のかかりつけ医に相談しましょう。腎臓の治療で定期的に通院されているとのことですので、まずはその際に、現在の状況を詳しく説明し、認知症の可能性について相談することから始めましょう。かかりつけ医は、これまでの病歴や服薬状況を把握しているため、適切なアドバイスや専門医への紹介をしてくれるはずです。
2-2. 認知症専門医への受診
かかりつけ医の紹介で、認知症専門医を受診することをお勧めします。認知症専門医は、認知症の診断と治療に関する専門知識を持っています。問診や認知機能検査、必要に応じて画像検査（MRI、CTなど）を行い、認知症の種類や進行度を正確に診断します。診断結果に基づいて、薬物療法や非薬物療法（生活習慣の改善、リハビリテーションなど）といった適切な治療法を提案してくれます。
2-3. 認知症疑い検査の進め方
お祖母様に気づかれずに認知症の検査を受けるには、いくつかの方法があります。
- かかりつけ医との連携: かかりつけ医に相談し、定期的な診察の際に、認知機能に関する簡単な質問をしてもらうことができます。「最近、物忘れが多くなったと感じることはありますか？」「日付や場所がわからなくなることはありますか？」など、さりげなく尋ねてもらうことで、お祖母様の様子を観察し、検査の必要性を判断できます。
- 物忘れ外来の受診: 物忘れ外来は、認知症の早期発見と治療を目的とした専門外来です。物忘れ外来を受診することで、専門的な検査を受けることができます。
- 家族からの情報提供: 検査の際には、ご家族が日々の生活の中で気づいた変化や症状を詳しく伝えることが重要です。
2-4. ソラナックスについて
ソラナックスは、不安や緊張を和らげる薬ですが、認知症の治療薬ではありません。認知症の症状に対して、直接的な効果は期待できません。むしろ、高齢者の場合、副作用として眠気やふらつきが出やすくなるため、注意が必要です。ソラナックスの使用については、必ず医師の指示に従ってください。
3. 介護するあなた自身の心のケア
お祖母様の介護は、あなたにとって大きな負担となっていることと思います。介護者の心の健康は、介護を続ける上で非常に重要です。あなた自身の心のケアも忘れずに行いましょう。
3-1. 感情を吐き出すこと
辛い気持ちや不安な気持ちを、一人で抱え込まずに、誰かに話すことが大切です。信頼できる家族や友人、専門機関（地域包括支援センター、介護保険相談センターなど）に相談し、あなたの気持ちを理解してもらいましょう。話すだけでも、心が軽くなることがあります。
3-2. 休息とリフレッシュ
介護から離れて、休息をとる時間を作りましょう。趣味を楽しんだり、気分転換になるような活動をしたりすることも大切です。短時間でも良いので、自分の時間を持つことで、心身ともにリフレッシュできます。
3-3. 介護サービスの活用
介護保険サービスや、地域のサポート体制を積極的に活用しましょう。訪問介護、デイサービス、ショートステイなどのサービスを利用することで、介護の負担を軽減することができます。また、介護に関する情報収集も行い、適切なサービスを選択しましょう。
3-4. 専門家への相談
介護に関する悩みや不安を抱えている場合は、専門家（ケアマネージャー、精神科医、カウンセラーなど）に相談しましょう。専門家は、あなたの状況に合わせて、具体的なアドバイスやサポートを提供してくれます。
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4. 周囲の理解と協力
お祖母様の介護を、あなた一人で抱え込むのではなく、周囲の理解と協力を得ることが重要です。
4-1. 家族との連携
ご家族と協力して、介護体制を構築しましょう。役割分担を決めることで、あなたの負担を軽減することができます。家族間で情報共有を行い、お祖母様の状況を共有することも大切です。
4-2. 親戚への理解を求める
親戚の方々にも、お祖母様の状況を説明し、理解を求めましょう。なかなか理解が得られない場合は、専門家（ケアマネージャーなど）に間に入ってもらい、説明してもらうことも有効です。
4-3. 地域社会との連携
地域のサポート体制を活用しましょう。民生委員や、地域包括支援センターなどに相談し、地域の情報やサービスについて教えてもらいましょう。地域の人々と交流することで、孤独感を軽減し、支えを得ることができます。
5. 具体的な対応策とコミュニケーションのコツ
お祖母様とのコミュニケーションにおいて、以下の点に注意しましょう。
5-1. 穏やかな口調と優しい態度
お祖母様に対して、穏やかな口調で、優しく接しましょう。急かしたり、否定的な言葉を使ったりすることは避け、安心感を与えるように心がけましょう。
5-2. わかりやすい言葉遣い
難しい言葉や専門用語は避け、わかりやすい言葉で話しましょう。ゆっくりと、簡潔に話すことも大切です。
5-3. 肯定的な言葉と共感
お祖母様の気持ちに寄り添い、共感する姿勢を示しましょう。「つらいね」「大変だったね」など、気持ちを理解する言葉をかけることで、安心感を与えることができます。否定的な言葉ではなく、肯定的な言葉を使うように心がけましょう。
5-4. 記憶を助ける工夫
記憶を助けるために、写真やメモを活用しましょう。写真を見せながら、過去の出来事を話したり、メモに今日の予定を書いて、見える場所に貼っておいたりするのも良いでしょう。
5-5. 環境調整
安全で安心できる環境を整えましょう。転倒防止のために、手すりを設置したり、段差をなくしたりするなどの工夫をしましょう。また、明るく、落ち着いた雰囲気の部屋作りも大切です。
6. 成功事例と経験談
認知症の祖母を介護している方の成功事例や経験談をご紹介します。
6-1. 事例1：家族の協力と介護サービスの活用
70代の女性Aさんは、アルツハイマー型認知症の夫を介護しています。Aさんは、一人で抱え込まず、家族（子供たち）と協力して、介護体制を構築しました。子供たちは、交代で夫の介護を行い、Aさんの負担を軽減しました。また、デイサービスや訪問介護などの介護サービスを積極的に利用し、専門家のサポートを受けながら、夫との穏やかな生活を送っています。
6-2. 事例2：認知症カフェの活用
80代の男性Bさんは、レビー小体型認知症の妻を介護しています。Bさんは、認知症カフェに参加し、他の介護者と交流することで、孤独感を解消し、介護に関する情報交換を行っています。認知症カフェでは、専門家による相談も受けられるため、介護に関する悩みや不安を解消することができました。また、妻も認知症カフェに参加することで、他の参加者との交流を楽しんでいます。
6-3. 事例3：趣味の継続と心のケア
60代の女性Cさんは、認知症の母親を介護しています。Cさんは、自分の趣味（ガーデニング）を継続することで、気分転換を図り、心のバランスを保っています。また、定期的にカウンセリングを受け、専門家のサポートを受けながら、母親との穏やかな生活を送っています。
7. まとめ：あなたを支えるために
お祖母様の介護は、大変な道のりですが、決して一人ではありません。専門家への相談、介護サービスの活用、周囲の理解と協力、そしてあなた自身の心のケアを大切にすることで、より良い介護生活を送ることができます。
今回の相談内容から、お祖母様の状況は、認知症の可能性を含め、様々な要因が複雑に絡み合っていると考えられます。まずは、かかりつけ医に相談し、認知症専門医への受診を検討しましょう。そして、あなたの心のケアを最優先に考え、無理のない範囲で介護を続けていくことが大切です。困難な状況ではありますが、あなたを支えるための様々なサポートがあります。それらを活用し、ご自身を大切にしながら、お祖母様との穏やかな時間を過ごせるよう、心から応援しています。
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