難病と認知症の母の介護施設入所に関する悩み。どこに相談すればいい?
難病と認知症の母の介護施設入所に関する悩み。どこに相談すればいい?
この記事では、難病と認知症を抱えるお母様の介護について、介護施設への入所を検討されている方に向けて、具体的な情報とアドバイスを提供します。ご家族の状況、特に遠方に住むあなたや、在宅介護に不安を感じているお父様の負担を軽減するために、どのような選択肢があるのか、専門家の視点から解説します。介護施設の種類、入所条件、相談窓口、そして精神的なサポートについて、詳しく見ていきましょう。あなたの抱える不安を少しでも解消し、より良い選択ができるよう、お手伝いさせていただきます。
難病と痴呆のある母(60歳)を介護施設等に入所できるでしょうか? 母の現状は下記の通りです。
- 骨髄繊維症と診断されました。骨髄で血を作るのに障害がある病気で、骨髄の代わりに脾臓で造血しているため人より肥大しているようです。入院時重度な貧血だったので輸血をしました。完治の方法はなく、貧血がひどくなったら輸血等の繰り替えしで平均寿命は4~10年。
- パーキンソン病と診断されました。振戦、無動、固縮、姿勢反射障害を伴う病気で母の状態としては、手が微妙にふるえ、動きがぎこちなく声がスムーズに出ないので何と喋ってるか聞き取りにくく、手足の筋肉が固まり、寝たきりで寝返りも自分ではうてず体を自分でほとんど動かせない状態です。食事、排泄、着替え身の回りの事ほぼ全て出来ません。食事は小さく切った物を食べています。
- パーキンソン病から来る物なのか脳萎縮があり、痴呆症状、妄想等があります。被害妄想等はないのですが、親戚の○○が結婚したとか、財宝が仏壇の裏にあるとかです。聞いた事に答えられるのは稀で、話しかけると一方的に何かを喋っています。(が、前述の通り何を喋っているのか聞き取りにくいので話半分くらいしか分かりません)
先日、父が呼び出され主治医から話があったそうです。(私は遠方に嫁いだため2週に一度位しか帰れていなく、兄は父母と同じ県内ですがやや離れている上仕事があるので私と同等です。)主治医からは病名等を説明され、すぐにとは言わないが、病院ではもう何も出来ないので近いうちに退院してくださいとの事でした。そして、ホスピスは空きがないだろうから在宅介護にして訪問してくれる医者や介護サービス等を使って等と話があったそうです。父は介護用品のレンタル等しなきゃと言っていますが、私としては周りに父以外介護できる人がいない状態でいくら介護サービス等があったとしても、一人で在宅介護はすぐに精神的にも体力的にも限界が来ると思います。(事実、入院前も夜中1、2時間置きに「お父さん、お父さん」と呼ばれ起こされていました。)
そこで全く無知で申し訳ないのですが、こうゆう状態の母を介護施設や特別養護老人ホーム等には入所申込出来ないのでしょうか? 主治医からはこれに関しては全く話がなかったそうですがこういった事は誰に相談すればいいのでしょうか? すぐに入所できないのは承知なのですが、母の現状でも申込できるのか全く分からないもので・・・。 詳しい方よろしくお願いいたします。
1. 介護施設への入所:現状と課題
ご相談ありがとうございます。難病と認知症を抱えるお母様の介護について、ご家族皆様が大変な状況にあることが伝わってきます。特に、遠方にお住まいのあなた、そして在宅介護に不安を感じているお父様の負担は計り知れません。まず、現状を整理し、介護施設への入所可能性について、詳しく見ていきましょう。
1-1. お母様の状態の理解
お母様の病状は非常に複雑で、複数の疾患が重なっているため、適切なケアプランを立てることが重要です。骨髄繊維症、パーキンソン病、認知症という3つの病状は、それぞれ異なるケアを必要とします。特に、パーキンソン病による身体機能の低下、認知症による意思疎通の困難さは、介護の負担を大きくします。
- 骨髄繊維症: 貧血による体力の低下、輸血の必要性など、医療的なサポートが不可欠です。
- パーキンソン病: 身体の動きの制限、食事や排泄の介助、服薬管理など、日常生活の多くの部分でサポートが必要です。
- 認知症: 意思疎通の困難さ、徘徊や異食などの行動症状、精神的なケアも必要となります。
これらの症状を考慮すると、在宅介護だけで対応することは、ご家族にとって非常に困難であると考えられます。特に、お父様が一人で介護を担うことは、心身ともに大きな負担となり、限界が来る可能性が高いです。
1-2. 介護施設入所の可能性
お母様の状態を踏まえると、介護施設への入所は、ご家族の負担を軽減し、お母様のQOL(Quality of Life:生活の質)を向上させるための重要な選択肢となります。しかし、入所にはいくつかのハードルがあります。
- 施設の選択: お母様の状態に合った施設を選ぶ必要があります。例えば、医療的なケアが必要な場合は、医療体制が整った介護老人保健施設や、特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム)などが選択肢となります。
- 入所条件: 施設によって、入所条件が異なります。病状、介護度、費用などが考慮されます。
- 空き状況: 施設の空き状況は、地域や施設のタイプによって大きく異なります。特に、人気のある施設や、医療体制が充実した施設は、入所待ちになることもあります。
これらの課題を乗り越えるためには、情報収集と、適切な相談が不可欠です。
2. 介護施設の種類と特徴
介護施設には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。お母様の状態やご家族の希望に合わせて、最適な施設を選ぶことが重要です。
2-1. 特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホームは、原則として、要介護3以上の高齢者が入所できる施設です。食事、入浴、排泄などの介護サービスを提供し、終身利用が可能です。費用は比較的安価ですが、入所待ちの期間が長い傾向があります。
- メリット: 費用が安い、手厚い介護を受けられる、終身利用が可能
- デメリット: 入所待ち期間が長い、医療的なケアは限られる
- お母様への適性: 身体的な介護が必要で、医療的なケアが少ない場合に適しています。
2-2. 介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設は、病状が安定し、リハビリテーションを必要とする高齢者が入所する施設です。医師や看護師による医療ケア、リハビリテーション、日常生活の介護サービスを提供します。入所期間は原則として3ヶ月から6ヶ月で、在宅復帰を目指します。
- メリット: 医療ケアが充実している、リハビリテーションを受けられる
- デメリット: 入所期間が限られている、費用がやや高め
- お母様への適性: 医療ケアやリハビリテーションが必要な場合に適しています。パーキンソン病のリハビリや、骨髄繊維症の貧血管理など、医療的なサポートを受けながら、在宅復帰を目指すことができます。
2-3. 介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、食事、入浴、排泄などの介護サービスに加え、生活支援サービスを提供する施設です。24時間体制で介護職員が常駐し、医療機関との連携も行っています。費用は高めですが、個室が多く、プライバシーが保たれます。
- メリット: 24時間体制の介護、医療連携、個室が多い
- デメリット: 費用が高い
- お母様への適性: 医療ケアが必要で、手厚い介護を受けたい場合に適しています。認知症ケアに特化した施設もあります。
2-4. 住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは、生活支援サービスを提供する施設です。介護サービスは外部の事業所を利用します。自立した高齢者から、軽度の介護が必要な高齢者まで、幅広い方が入居できます。費用は、介護付き有料老人ホームよりは安価です。
- メリット: 比較的費用が安い、自由度が高い
- デメリット: 介護サービスは外部利用、医療ケアは施設による
- お母様への適性: 介護度が低く、医療ケアがあまり必要ない場合に適しています。
2-5. グループホーム
グループホームは、認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設です。食事の準備や掃除など、できる範囲で共同作業を行い、認知症の進行を穏やかにする効果が期待できます。費用は、他の施設と比べて中間程度です。
- メリット: 認知症ケアに特化、少人数での共同生活
- デメリット: 認知症の症状が重い場合は入所が難しい、医療ケアは限られる
- お母様への適性: 認知症の症状があり、共同生活に適応できる場合に適しています。
これらの施設の中から、お母様の状態、ご家族の希望、予算などを考慮して、最適な施設を選ぶことが重要です。
3. 相談窓口と手続き
介護施設への入所を検討するにあたり、どこに相談し、どのような手続きが必要なのでしょうか。専門家のアドバイスを受けながら、スムーズに進めるための情報を提供します。
3-1. 相談窓口
介護に関する相談窓口は、多岐にわたります。それぞれの窓口で、専門的なアドバイスや情報提供を受けることができます。
- 地域包括支援センター: お住まいの地域の地域包括支援センターは、介護に関する総合的な相談窓口です。介護保険の申請手続き、ケアプランの作成、介護サービスの利用に関する相談など、幅広く対応してくれます。
- 居宅介護支援事業所: ケアマネジャー(介護支援専門員)が所属し、介護に関する専門的な相談や、ケアプランの作成を行います。施設の紹介や、入所手続きのサポートもしてくれます。
- 市区町村の介護保険課: 介護保険に関する手続きや、介護保険制度に関する情報を提供しています。
- 病院の医療ソーシャルワーカー: 入院中の病院にいる医療ソーシャルワーカーは、医療費や社会福祉制度に関する相談、退院後の生活に関する相談など、様々なサポートをしてくれます。
- 有料老人ホーム紹介センター: 複数の有料老人ホームを紹介してくれる専門機関です。施設の比較検討や、入所手続きのサポートをしてくれます。
まずは、地域包括支援センターに相談し、状況を詳しく説明することをお勧めします。そこから、適切な窓口や専門家を紹介してもらうことができます。
3-2. 入所手続きの流れ
介護施設への入所手続きは、施設によって異なりますが、一般的には以下の流れで進みます。
- 情報収集: 施設の情報を集め、お母様の状態に合った施設を検討します。パンフレットの取り寄せ、見学などを行いましょう。
- 相談と申し込み: 施設に直接相談し、入所を申し込みます。入所申込書を提出し、必要書類を揃えます。
- 面談: 施設職員との面談が行われます。お母様の状態や、ご家族の希望などを伝えます。
- 入所判定: 施設の入所基準に基づいて、入所の可否が判定されます。
- 契約: 入所が決定した場合、契約を行います。重要事項の説明を受け、契約内容を確認します。
- 入所: 入所日を決定し、入所準備を行います。
手続きの過程で、ケアマネジャーや医療ソーシャルワーカーがサポートしてくれることもあります。分からないことは、遠慮なく相談しましょう。
3-3. 必要書類
入所手続きに必要な書類は、施設によって異なりますが、一般的には以下の書類が必要となります。
- 介護保険被保険者証
- 健康保険証
- 医療情報提供書(主治医の意見書)
- 身元保証書
- 印鑑
- その他(施設によっては、収入証明書、預貯金通帳のコピーなどが必要となる場合があります。)
事前に、施設に必要書類を確認し、準備しておきましょう。
4. 在宅介護と介護サービスの活用
介護施設への入所を検討する一方で、在宅介護を継続する場合、介護サービスの活用は不可欠です。介護保険制度を利用して、様々なサービスを受けることができます。
4-1. 介護保険サービスの利用
介護保険サービスは、要介護度に応じて利用できるサービスが異なります。お母様の状態に合わせて、適切なサービスを選択しましょう。
- 訪問介護(ホームヘルプサービス): 訪問介護員(ヘルパー)が自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの身体介護や、掃除、洗濯などの生活援助を行います。
- 訪問看護: 看護師が自宅を訪問し、健康管理、医療処置、服薬指導などを行います。
- 訪問リハビリテーション: 理学療法士や作業療法士が自宅を訪問し、リハビリテーションを行います。
- 通所介護(デイサービス): デイサービスセンターに通い、食事、入浴、レクリエーション、機能訓練などを受けます。
- 通所リハビリテーション(デイケア): デイケアセンターに通い、リハビリテーションを中心としたサービスを受けます。
- 短期入所生活介護(ショートステイ): 短期間、介護施設に入所し、介護サービスを受けます。
- 福祉用具のレンタル: 車椅子、ベッド、手すりなどの福祉用具をレンタルできます。
これらのサービスを組み合わせることで、在宅介護の負担を軽減し、お母様の生活を支えることができます。
4-2. ケアマネジャーとの連携
ケアマネジャーは、介護保険サービスの利用に関する相談や、ケアプランの作成を行います。お母様の状態や、ご家族の希望に合わせて、最適なケアプランを作成し、サービス事業者との調整を行います。ケアマネジャーとの連携は、在宅介護を成功させるための重要な要素です。
4-3. 家族のサポート
在宅介護では、家族のサポートも重要です。遠方に住むあなたも、定期的に実家に帰り、お父様をサポートしたり、お母様との時間を過ごしたりすることで、お父様の負担を軽減することができます。また、親戚や友人に協力を仰ぐことも、有効な手段です。
5. 精神的なサポートと心のケア
介護は、心身ともに大きな負担がかかります。ご家族の精神的なサポートと、心のケアも重要です。
5-1. 家族の心のケア
介護は、孤独感や不安、怒りなど、様々な感情を引き起こすことがあります。一人で抱え込まず、周囲に相談することが大切です。家族や友人、地域の相談窓口、専門家などに相談し、心の負担を軽減しましょう。
- 相談窓口の活用: 地域の相談窓口や、専門機関に相談し、専門家のアドバイスを受けましょう。
- 休息時間の確保: 介護から離れる時間を作り、休息を取りましょう。
- 趣味や気分転換: 趣味を楽しんだり、気分転換になる活動をしたりして、ストレスを解消しましょう。
- 家族間のコミュニケーション: 家族で話し合い、互いに理解し合い、支え合いましょう。
5-2. 認知症ケアのポイント
認知症のケアは、根気と理解が必要です。以下のポイントを参考に、お母様とのコミュニケーションを円滑にし、精神的な負担を軽減しましょう。
- 本人の気持ちを理解する: 認知症の症状による行動や言動は、本人の意思によるものではありません。本人の気持ちを理解し、寄り添うことが大切です。
- 安心できる環境作り: 安心できる環境を整え、穏やかな気持ちで過ごせるようにしましょう。
- コミュニケーション: 穏やかな口調で、ゆっくりと話しかけ、分かりやすい言葉で伝えましょう。
- 見守り: 危険な行動がないか、注意深く見守りましょう。
- 専門家のサポート: 認知症ケアに関する専門家のサポートを受け、適切な対応を学びましょう。
5-3. 専門家のサポート
介護に関する悩みや不安は、一人で抱え込まず、専門家に相談しましょう。専門家は、あなたの状況に合わせて、具体的なアドバイスやサポートを提供してくれます。
介護保険制度を利用して、専門家による相談や、サービスの利用が可能です。また、民間の相談窓口や、カウンセリングサービスなども利用できます。
専門家のサポートを受けることで、問題解決への道筋が見え、精神的な負担を軽減することができます。
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6. まとめ:より良い選択のために
難病と認知症を抱えるお母様の介護は、非常に困難な状況です。しかし、適切な情報収集と、専門家への相談、そして様々な介護サービスの活用によって、より良い選択をすることができます。
まずは、地域包括支援センターに相談し、専門家のアドバイスを受けましょう。介護施設の情報を集め、お母様の状態に合った施設を検討しましょう。在宅介護を継続する場合は、介護保険サービスを積極的に利用し、ケアマネジャーとの連携を密にしましょう。そして、ご家族の心のケアを忘れずに、支え合い、助け合いながら、より良い介護生活を送ってください。
この情報が、少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。困難な状況ではありますが、諦めずに、最善の選択をしてください。
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